ミックスローンとは?メリット・デメリット

住宅ローンを組む際、変動金利にするか固定金利にするか、金利タイプで悩む方が多いのではないでしょうか。

変動だと固定より低い金利となりますが、今後の情勢によっては大きく上昇することも考えられます。

固定金利にすると決められた期間は金利が変わらないので安心感はありますが、その後金利が下降してもその恩恵を受けることが出来ませんね。

変動金利にしておいて、金利が上昇してきたら固定に切り替えようと考えていても、たいていは変動が上昇し始めるよりも先に固定の方が上昇してしまいます。そのため、切り替えるタイミングがわからなくなることが多いのです。

こんな時、お勧めなのがミックスローンです。

ミックスローンとは、1つの物件と1人の契約者でも、ローンを2つに分けて組むことができる方法のことを言います。

2つのローンはそれぞれ独立しているので、1つは変動金利型、もう1つは固定金利型と分け、変動と固定の両方のメリットを受取ることができるのです。

今回は、ミックスローンとはどのようなものなのか、メリット・デメリットを見ながら詳しい内容についてお話していきたいと思います。

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ミックスローンとは

住宅ローンを組もうと思っている時、変動金利型にするか固定金利型にするか選択しなければなりませんね。

どちらにするべきか、悩む方も多いことでしょう。

一般的には、景気が回復傾向にある時はそのまま金利が上昇する可能性があるため、固定金利が有利で、景気が下降気味だったりデフレが続いている場合は、そのまま低金利維持かさらに下降する可能性も考えられるため、変動金利が有利だと言われています。

しかし、将来的な金利の動向というのは予想はできても実際のところはその時が来てみないとわかりませんし、その人の性格や収入状況、職種などによっても、利用しやすい金利タイプは異なってきますね。

そのため、金利タイプの選択は誰もを悩ませるのですが、こんな時ミックスローンであれば、変動金利も固定金利も両方選択することができるのです。

例えば、3,000万円の住宅ローンを組むとしましょう。1本の契約だと、変動金利か固定か金利のどちらかを選択しなければなりませんが、ミックスローンだと2,000万円の固定金利型と、1,000万円の変動金利型というように、3,000万円を2つのローンに分けて組むことができるのです。

こうすると、金利が上昇したとしても、利息が上がるのは変動金利で組んだ1,000万円に対してだけなのでリスクは低くなりますし、金利が下降すると、変動金利にしていた1,000万円の方でお得感を得ることができますね。

また、それぞれの住宅ローンは独立しているため、金額の割合も自由に決めることができますし、金利タイプの他、返済期間等も変えることができます。(ただし、ミックスローンを提供している金融機関によっては、金利はミックスできるけれど1つの契約として扱われるケースがあります。この場合は、返済期間や返済日などをそれぞれ変えることはできません)

ミックスローンのメリット

金利上昇のリスク回避

変動金利だけで組んでいると、金利が上昇した時に突然増える利息に悩まされることとなってしまいますが、住宅ローンを2つに分けていると、金利上昇時に利息が増えるのは変動で組んだ片方のローンに対してだけになります。

リスクを分散することができるので安心感がありますね。

金利下降時のお得感

金利が下降した時は、固定金利型で組んでいるとそのメリットを得られませんが、ミックスローンで半分程度を変動で組んでいると、金利上昇のリスクを回避しながらも、金利下降の恩恵も受けられるのです。

このように、リスクを回避しながら、固定金利と変動金利の両方のいいとこどりができますね。

組み合わせ自由

割合、金利、期間等自由に選択することができます。(金融機関によっては割合と金利以外は選択できない場合もあります)

1,500万円ずつの2本のローンにしてもいいですし、2,000万円と1,000万円にして、1,000万円のローンの方が先に返済し終えるように組んでもいいでしょう。

また、変動金利と固定金利の組み合わせだけではなく、短期固定と長期固定という組み合わせも可能です。

ミックスローンを提供している金融機関によってその内容は若干違ってきますが、ミックスローンを組んで、その後返済が開始してからも金利タイプを変更することができる場合もあります。

情勢を見ながら、変動金利を後から固定金利にしたり、短期固定期間が終了してから変動金利にすることができるなど、自由に選択できるのも嬉しいですね。

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ミックスローンのデメリット

変動だけよりリスクは減るけれど、メリットも減る

低金利を維持したままだったり、さらに下降していくという場合は、変動金利で組んだローンの方はそのメリットを受けられますが、固定金利で組んでいる部分に関しては、メリットが得られません。

全額を変動金利型にしていると、しっかりと低金利の恩恵が受けられたのに、ローンを分けることで、受けられるメリットも半減してしまうのです。

また、低金利が続いていた場合、固定を組み合わせることで固定金利のローンに対しては若干高い金利を支払わなければならなくなります。

固定だけよりメリットは増えるけどリスクも増える

固定金利だけで組んでいると、低金利だった場合、そのメリットを受けることができなかったところ、変動も組み合わせることで低金利のメリットも受けられるようになりますね。

しかし、その分、変動ならではのリスクを常に感じ続けなけばなりません。

固定金利だけで組んでいれば、一定期間は金利の動向を気にすることなく、安定した返済を続けることができたところ、変動を織り交ぜることで、常に情勢を気にしながら、金利上昇のリスクを抱えることとなります。

契約や管理が複雑になる

ミックスローンの場合、契約が2本になるので、契約書も2つ必要になりますし、抵当権の設定登記も2本分行わなければなりません。(金融機関によっては、1本の契約として扱ってくれる場合もあります)

そのため、1本の契約をするよりも複雑で面倒な手続きとなってしまうでしょう。

また、銀行をまたいでミックスローンを組みたいという場合は、基本的には、1つの担保に対して2つのローンを組むということはできないのですが、土地を購入してから建物を建てる時は可能となる場合もあります。

土地を購入するときに、土地を担保にA銀行から借り入れをして、その後建物を建てる時にB銀行で建物を担保にローンを組むという形にするといいでしょう。

一般的なミックスローンのように、割合を自由に決めることはできませんが、形としてはミックスローンとなりますね。

しかし、この場合、土地のローンを組んでいる状態で建物のローンを組むことになるので、土地の購入費によっては収入の面での審査が厳しくなるかもしれません。

また、別々の銀行でローンをそれぞれ組んでいることになるので、金利や返済額などに関して管理するのも複雑になってきます。

諸費用が増える

銀行をまたいでミックスローンを組むと、当然のことながら、融資手数料や保証料、抵当権設定登記費用、印紙代等、ローン2件分の費用が必要となってきます。

また、ミックスローンを提供している金融機関で組んだとしても、団信保険料は1件分で可能なところもありますが、契約書は2枚になるので、印紙代も2枚分必要となりますし、手数料や登記費用、保証料も2倍必要となってしまいます。

高額な諸費用をかけてでもミックスローンにする必要があるかどうか、しっかり検討する必要がありますね。

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ミックスローン 金利の割合の決め方

ミックスローンは、自由に割合が決められるところがメリットでもあるのですが、どちらをどれくらいの割合にするべきか、迷ってしまいますね。

半分に分けてもいいのですが、どうせミックスローンにするのなら、できればよりメリットが受取れるように分けておきたいものですね。

向き不向きで金利の割合を決める

変動金利が向いている人、固定金利が向いている人、についてお話していきたいと思います。変動が向いている人は変動を多めに、固定が向いている人であれば、固定の割合を多めにするといいでしょう。

変動金利が向いている人

収入が不安定な人

住宅ローンを組む上で、もちろん、定期的な収入があることが前提ではありますが、例えば自営業などの場合、情勢によって一時的に売り上げが下がり収入が減ってしまうということも考えられますね。

このように、情勢が上向きになれば収入が増え、情勢が下向きになると同じ様に収入が減る可能性のある業種の方は、変動金利が向いていると言えます。

情勢が上向きになり金利が上がったとしても、情勢に合わせて収入が変動する方であれば、収入もアップしているはずなので、多少利息が増えても大きな影響はないでしょうし、逆に情勢が下向きになり、収入が減少したとしても、同じように金利も下がっているはずなので安心です。

金利の動きと同じように収入に変化があるため、変動金利だと支払いやすい傾向にあると言えるでしょう。

家を手放す可能性がある人

将来的に引っ越す予定や、転勤の可能性などがあり、一生その家に住み続けるとは限らない方は、変動金利にしておいてもいいかもしれません。

長期的な固定に設定してしまうと、若干の高金利となってしまうのに、数年後に引っ越しということになると無駄な利息を支払ったような気分になってしまいますね。

住むのは数年とわかっているならなおさら、長期的な安心感よりも目先の利息を減らすことを優先に考え、変動にしておいて低金利の恩恵を受けておいた方がいいかもしれません。

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固定金利が向いている人

収入が安定している人

公務員等の安定した職種の人で、情勢による影響が少ない人は固定金利が向いていると言えます。

もしも変動金利で設定した場合、情勢が傾いても収入に影響がないため、メリットは大きくなるのですが、逆に金利が上昇してしまった時、それに合わせて収入がアップするということもないため、リスクは高くなってしまいます。

情勢に影響されず、常に安定した収入が得られる方は、固定で安定した返済を継続することをお勧めします。

家を手放す予定のない人

将来的に転勤や引っ越しの予定がなく、その家に一生住み続けるつもりで購入している方は、目先の利息よりも長期的な返済について考えたほうがいいですね。

そのため、若干高金利になったとしても長期の固定で組んでおくと、今後金利が上昇したとしても安心です。

このように、収入が安定していて、長期的な安心感を得たい方は固定の割合を高めに、収入が情勢と連動していく場合や、目先の利息重視の方は変動を多めにするといいかもしれませんね。

情勢で金利の割合を決める

いくら変動に向いている方でも、金利が上昇傾向にあり、今後もさらに上昇するすることが予想されている場合は、変動を多めにするのは危険です。

この場合は、情勢を少し眺めるために短期の固定で組んで置いて、固定期間が終了した段階でもう一度、固定にするか変動にするか考えてみてもいいかもしれませんね。

貯蓄の量金利の割合を決める

貯蓄がたっぷりあり、もしも金利が上昇してきたら片方のローンを繰上げ完済出来てしまうくらいの余裕がある場合は、貯蓄額と同額程度のローンを1本、変動で組んで置いてもいいかもしれません。

例えば貯蓄が1,500万円くらいある場合、3,000万円のローンを1,500万円ずつ半分に分けて、片方を変動、もう片方を固定にしておくと、金利が上昇し始めたら変動の方を、金利が下降し続けているようなら固定の方を繰り上げ完済してしまえば、金利の変動によって損をすることはありませんね。

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ミックスローンが向いている人

ミックスローンは、変動金利と固定金利の両方のメリットを受けられるけれど、同時に両方のデメリット部分も受けることとなってしまう住宅ローンです。

もちろん、短期固定と長期固定等、固定同士の2本立てにすることも可能ではありますが、たいていミックスローンを利用する方は変動金利と固定金利のミックスにする傾向にあります。

ですから、安定志向が強く常に金利の動向をチェックしなければならない変動金利が苦手という方は、固定金利で1本のローンの契約をした方が安心でしょう。

ミックスローンが向いている人は、金利の動向チェックが苦にならず、安定は欲しいものの、多くのメリットも欲しいという方ですね。

更に返済予定表なども別々に届くことになるため、それぞれのローンの状態を把握し管理することが面倒と感じない方で、多くの諸費用を支払ってでも得できるという自信がある方にお勧めです。

また、今後定期的に繰り上げ返済をしていく予定がある方もお勧めになります。

低金利の状態が続いている間は固定金利型の方の住宅ローンを優先的に繰り上げ返済し、金利が上昇してきた時は、変動金利型の住宅ローンの方を繰り上げ返済していくと、金利上昇のリスクを回避することができるでしょう。

そして、本当に不利だと感じた場合は、不利だと感じる住宅ローンの方を全額返済してしまうことができれば、問題ありませんね。それだけの資金の余裕がある方にとっては、ミックスローンはとてもメリットの高いものとなるでしょう。

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ミックスローン取り扱い金融機関

以下のような金融機関で、それぞれ金利タイプをミックスした住宅ローンを提供しています。金融機関ごとにその仕組みや内容も若干違ってくるため、ミックスローンを検討している方は、それぞれの金融機関の特徴を確認してから申し込むようにするといいでしょう。

住信SBIネット銀行

1契約あたり、500万円以上が原則となるため、合計1,000万円以上の借り入れで、審査に通過することができれば、ミックスローンの利用可能となります。

返済期間中も金利タイプの変更が可能ですし、繰り上げ返済も行えます。繰り上げ返済する場合はどちらの契約の返済とするかも選択可能となっています。

登記費用、印紙代は2件分かかるため、諸費用は高くなりますし、手続きも2契約分となってしまいますが、団信は1度の申し込みで2件分可能となっています。

その他詳しい内容については公式サイトをご確認ください。

りそな銀行

りそな銀行の金利ミックスタイプは、借入は2口となるものの、契約や抵当権設定などは1契約分になるので諸費用も安く済みますが、返済期間や返済日などは2口とも同じように設定する必要があります。

金利の組み合わせパターンは様々で、変動+固定はもちろんのこと、固定+固定、変動+変動も可能となっています。繰り上げ返済も可能で、2口のうちどちらに充てるかも選択可能です。

詳しい内容は公式サイトをご確認ください。

西日本シティ銀行

12種類もある金利の種類から自由に組み合わせすることができるローンになります。さらに、借入額の半分以上を変動にすると、固定金利にした方のローンの金利を0.1%割引してくれるサービスがあります。

ただし、契約は2本となるため、印紙代や抵当権設定登記費用等は2倍かかりますし、繰上げ返済をした場合も繰り上げ返済手数料がかかってきます。

西日本シティ銀行 ミックス型金利

じぶん銀行

金利タイプや金利プランを自由に組み合わせることができる住宅ローンになります。

ただし、こちらも契約は2本となるため、諸費用は2倍かかってしまいます。

じぶん銀行 ミックス

みずほ銀行

全期間重視プランと全期間固定プランをミックスさせて組むことができるプランになります。

全期間重視プランというのは、変動金利と2年・3年・5年・7年・10年・15年・20年の固定金利のことを指します。全期間固定プランというのは、全期間固定金利方式のことを指します。

ミックス50プランというのはその名の通り、一種の金利プランとなるため、ローン契約は1本となります。そのため、諸費用も1件分となりますが、他のミックスローンのように返済期間や返済日等をそれぞれ分けることはできません。

みずほ銀行 ミックス50プラン

三菱UFJ銀行

固定金利の安定性も、変動金利の低金利も手に入れることができるミックスローンとなります。

こちらは契約そのものを分ける形となるため、契約が複数になります。契約ごとに手数料や諸費用も掛かってくるため、手続や費用も倍以上となってしまうでしょう。

しかし、好きな金利コースを自由に選択し組み合わせることができるので、上手に活用すると大きなメリットも得られるかもしれません。

三菱UFJ銀行 住宅ローンミックス借り入れ

これから住宅を購入しようと考えている方は、金利の動向をチェックしながら、このような住宅ローンの組み方があることも頭に入れ、ミックスローンを検討してみるといいでしょう。

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