マイカーローン 無理ない返済額の目安を決める2つの方法

自動車が欲しくてあれこれ見比べているうちに、最初に想定していたよりもグレードの高い車に心が傾いてしまった、ということはよくあるものです。

しかしオーバーしそうな予算の幅が思いのほか大きなものになってしまったら?

我慢して当初の予定の自動車を買うか、それとも今欲しい車を選ぶか、非常に悩ましいところですね。

買ってしまえばなんとかなるとばかりに強引に購入しても、その後ローンが支払えなくなり、結局は売却。

残ったのは支払いだけだった……となってしまったのでは元も子もありません。やはりここは冷静に、毎月どの程度までなら無理なく返済していけるのかをしっかり見極めるべきでしょう。

マイカーローンを組む際の無理のない返済額は果たしてどのくらいになるのか、その目安となるものをご紹介します。

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適正なマイカーローン返済額を導き出す2つの方法

マイカーローンを無理なく支払い続けるための返済額にはかなりの個人差があるため、いくらまでなら大丈夫という具体的な数字を出すことはできませんが「平均的な家計の状況を想定し、導き出せる方法が2種類あります。

家庭によって収支のバランスは異なるため、全ての方にこの数字が当てはまるわけではありません。ですので、あくまでも一般的な例として参考にしていただければと思います。

1.返済比率でマイカーローンの返済額を考える

マイカーローンの返済額の基準と言って良いのが「年間返済額を年収の20~25%以下にする」という考え方です。この年収に対しての年間のローン返済額の割合のことを、返済比率と呼んでいます。

ひとつ例を挙げてみましょう。年収400万円の方が月8万円の支払いでマイカーローンを組んだとします。この場合の返済比率は、

(8万円×12ヶ月)÷400万円=0.24

ということで、24%となりました。この数字は上記の20~25%以下にギリギリ収まっていますので、返済額としては比較的問題の起こりにくい範囲内であると言うことができます。

一般的には返済比率が30%を超えると家計に影響が出始め、40%に達すると生活をかなり逼迫させる状況になりかねないと考えられます。

マイカーローンの審査でも返済比率は重視され、30%以上になる場合には金融機関も慎重な判断をすることが多いと言われています。

ただし、この20~25%以下という数字は日本人の平均に近い400万円程度の年収を想定した返済比率です。

例えば年収が1,000万円以上など生活に余裕がある方の場合には、返済比率が35%程度に達してもそれほど無理がないケースもあるでしょう。

逆に年収が300万円以下の方の場合には、返済比率は20%以下に留めたほうが良いと考えられます。

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2.収入ででマイカーローンの返済額を考える

もうひとつの考え方は至ってシンプルなもので、「借入額は年収(額面)の半額までにする」というものです。例えば年収が600万円の方であれば融資額は300万円まで。400万円の方であれば200万円までに抑えます。

しかし一般的には、年収が低ければ低いほど生活にかかる費用のパーセンテージは大きなものになりがちです。

当然マイカーローンの支払いに回せる金額も低くなるので、年収が300万円を下回る場合には借入の割合を半額よりも低く抑えるのが賢明です。

例えば年収300万円なら借入額は100万円程度までにしたほうが良いでしょう。

年収200万円以下の場合にはマイカーローンの審査に通りにくいことが想定されるので、頭金を用意するなどして借入額をできるだけ減らすことが必要になってきます。

他のローンも含めて借入額を考える

ここでご紹介している「借入額」は、マイカーローンで借りる金額だけを指しているのではありません。住宅ローンカードローンなど他に借入があれば、その額を全て合わせて考える必要があります。
完済まで長期にわたる住宅ローンを返済中の場合には、同じ銀行等でマイカーローンを組むといった選択肢も出てくるでしょう。

カードローンなど比較的短期間で返済できる借入があるのなら、それを先に完済してしまってからマイカーローンに申し込むほうが良いのは言うまでもありません(実際、そのほうが審査にも通りやすくなります)。

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マイカーローン契約前に考慮すべきこと

無理が生じにくいマイカーローンの返済額の計算方法を2つご紹介しましたが、これらはあくまでも一般的な例にしか過ぎません。

ご自身の環境で今お考えになっているマイカーローンが本当にスムーズに返済していける額なのか、もう少し詳しく詰めていきましょう。

手取りでも返済額の計算してみる

上記の2つの方法はどちらも税金等を引かれる前の額面給与を元に計算していました。これらの方法はローンの全体像を見渡したり審査に通るかどうかを併せて考えるのには良い方法なのですが、月々ローンを支払っている間の生活を具体的にイメージしづらいという欠点があります。

不安なくマイカーローンを返済していくためには、やはり手取りの金額を元にして実際に計算してみることが欠かせません。

先ほど、年収400万円の方が月8万円の支払いをするケースでは返済比率が24%となり、ローンの適正な範囲内であることをお話しました。

年収400万円の場合、ボーナス分も考慮すれば月々の手取りは恐らく20万円+αということになるでしょう。

ここから月々8万円ずつの返済に問題が出るか出ないかは、当然、家庭の経済状況によってかなり大きく左右されてしまいます。

独身で実家に住んでいて、家賃や光熱費、食費などを考慮しなくて良い方と、扶養家族が何人もいる方、住宅ローンの支払いなどがある方では当然事情が違います。

これはもちろん現在の状況だけではなく、完済までの期間に起こり得ることを合わせて考える必要があるでしょう。

今後、転職や結婚、出産などの大きなライフイベントを控えている方、小さな子供がいてこれから学費の支出の増加が予想できる方などは、本当にその月々8万円の支払いを続けていっても大丈夫なのか、よく考えてみてください。

ボーナスは考慮せずマイカーローンの返済額を設定する

マイカーローンには毎月一定の額を返済する方法のほかに、年2回のボーナス月に一定額を加算して返済する「ボーナス併用払い」という方法もあります。

ボーナスの一部を支払いに回せば、確かに月々の負担を軽減したり完済までの期間を短くすることが可能です。逆にワンランク上の自動車を購入できるという考え方もあるでしょう。しかしこのボーナス併用払い、良いことばかりではありません。

ボーナスを当てにしていたのに、期待していたほどの額がもらえなかったのはまだ良い方。不況がたたってボーナスが全くもらえなかったという例は珍しい話ではありません。

マイカーローン完済までの数年間、これまでと同じようにボーナスがもらえる保証は残念ながらどこにもないわけです。事実、ローンの支払いにつまづきが出るのはボーナス月が多いというデータもあります。

このように、先行き不透明な時代にボーナスを当てにするのはきわめて危険。ボーナス併用払いを選択するのはやめたほうが無難です。

どうしてもボーナスを活かしたいのであれば、あらかじめマイカーローン契約に組み込むのではなく、余裕があるときに繰り上げ返済を考えると良いでしょう。

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自動車の維持費が必要になることも考慮する

初めて自動車を購入する方がつい少なく見積もりがちなのが、車の維持費についてです。自動車は購入してそれで終わりではありません。車はまさに金食い虫、車本体の代金よりも維持費のほうが大きな金額になってしまうことも多いのです。このことをしっかり考慮してマイカーローンを組む必要があります。

車の維持費には次のようなものが含まれます。

・自動車保険(自賠責保険、任意保険)
・税金(自動車税・軽自動車税、重量税)
・車検代
・ガソリン代
・メンテナンス・修理代
・駐車場代

自動車保険

自動車保険には自賠責保険と任意保険の2つがあります。自賠責保険は正式な名称を自動車損害賠償責任保険といい、車を持つ方は必ず加入しなければなりません。

保険料は車の新規登録時と、その後の車検の際に納付します。つまり車を購入したときとその3年後、その後は2年ごとに納付することになります。

【自賠責保険料】

契約 自家用乗用車 軽自動車
12ヶ月分 15,520円 15,130円
13ヶ月分 16,380円 15,960円
24ヶ月分 25,830円 25,070円
25ヶ月分 26,680円 25,880円
36ヶ月分 35,950円 34,820円
37ヶ月分 36,780円 35,610円

 

自賠責保険はあくまでも最低限の補償しか受けることができません。車の修理費用や加害者である自分が怪我を負った場合には補償がありませんし、被害者側への補償も限定的な範囲に留まります。

不幸にも被害者が命を落としたり重い障害が残ったりするような事故を起こせば、とても自賠責保険だけではカバーできるものではありません。そこで必要になってくるのが任意保険です。

任意保険のための保険金額は保険会社や補償内容によってかなり違いますが、年間4万円から高い場合だと二十数万円ほどかかります(車両保険をつけた場合)。

通常10~20代の方は保険料が非常に高く、また走行距離が長ければ長いほど高くなります。また、事故を起こして任意保険を使うと等級が下がり、保険料は上昇、逆に無事故で車に乗り続けていると等級が上がり、保険料は下がっていきます。

税金

税金には自動車税・軽自動車税と重量税があります。

自動車税、軽自動車税は車の所有者に毎年課税されるもので、総排気量が大きくなればなるほど高くなります。毎年5月31日が納付期限。分納も不可能ではありませんが、一括での納付が一般的です。

【自動車税・軽自動車税額】

軽自動車 10,800円
1000cc以下 29,500円
1000cc超~1500cc 34,500円
1500cc超~2000cc 39,500円
2000cc超~2500cc 45,000円
2500cc超~3000cc 51,000円
3000cc超~3500cc 58,000円
3500cc超~4000cc 66,500円
4000cc超~4500cc 76,500円
4500cc超~6000cc 88,000円
6000cc超 111,000円

 

重量税は自賠責保険と同様に、車の新規登録時と車検の際に納付します。納付額は以下のとおりです。

【重量税額】

自家用車 車両重量0.5トンごとに 4,100円/年
軽自動車 一律3,300円/年

 

車検代

車検は2年に1度受ける必要がありますが、新車を購入した場合のみ3年後に受けることになります。車検を受けるのは自動車の所有者の義務で、車検が切れた状態の自動車を道路で走らせることはできません。

車検は車を購入したディーラーのほか、車検の専門店、カー用品店、車の整備工場、ガソリンスタンドなどで受けることが可能ですが、車の種類やどこで受けるか、どこまで点検・整備するかなどにより費用はかなり異なってきます。

車検代金は安くて5万円程度から、高くなると十数万円程度になることが一般的です。

自動車の維持費は年間どれくらいかかる?

このほか、ガソリン代は車に乗っただけ必要です。マイカー通勤する方や車を生活の足として利用する方にとっては節約するのが難しい費用になり、月に数千円~1万円以上の出費になるでしょう。逆に乗らなければかからない費用でもありますが、必要以上に節約したのでは何のために車を買ったのかわからなくなってしまいますね。

そしてこちらも節約がほぼ不可能な維持費となる駐車場代金。地方なら月に数千円というところも多いのですが、大都市圏なら1~3万円程度が必要。年間に直せば非常に大きな額となります。

こうした自動車の維持費をすべて合わせると、少ない方で年間30万円、多い方だと70万円以上の費用を見積もらなければなりません。

自動車の購入によってこれらの出費が必要となることを念頭に入れ、余裕を持ってローンの金額を考えるべきでしょう。

ちなみに筆者の家では普通車と軽自動車を1台ずつ持っているので、5月の税金の納付時には毎年冷や汗をかきます。

2年に1度ではありますが車検での出費も非常に痛いです。税金も車検の費用も一括で支払うのが一般的(分割は可能ですが)なので、これらの大きな山を破綻せずクリアできるかどうかも冷静に計算してみてください。

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無理のないマイカーローンにするための工夫

欲しい自動車が予算をオーバーしていてローンの支払いが厳しいものになりそうなとき、考えられる手段のひとつに返済期間を長くして月々の支払額を減らすという方法があります。しかしこれにはいくつかのデメリットがあります。

まず現実的な話として、完済までの期間が延びることで支払利息が増えてしまうこと。

そしてもうひとつ、マイカーローンの支払期間は長くても5年までが妥当で、それ以上に及ぶのは勧められないことが挙げられます。

1台の自動車を長く乗りたい方でも、5年経過したらそろそろ次が気になり始める時期に入ってくるのではないでしょうか。

これらを考えるに、やはり借入額を無理のない金額に抑えるというのがベターな方法だと言えるでしょう。

欲しい自動車がはっきりしている場合にはちょっと悔しい選択ではありますが、月々に支払い可能な額×36回で大まかな金額を出し、そこから新たに車を選び直すと無理がありません。もしくは中古車で探すという選択肢もあります。

借入額を減らすという意味では頭金を工面して支払額を減らす、またはできるだけ金利の低いローンを探すといった方法も可能でしょう。しかし頭金を用意することで手持ちのお金が全くなくなってしまうのも不安なので、慎重に検討することが必要です。

金利面に関しては、ディーラー提携のクレジットではなく銀行のマイカーローンで探せば、より有利な条件の商品が見つかるかもしれません。ただし、低金利になればなるほど審査が厳しくなる傾向になることに注意が必要です。

マイカーローンで後悔しないために

よく「審査に通りそうだから借りてしまっても大丈夫なのでは?」と考える方がいらっしゃいますが、「借りられる」と「返せる」とは別の話だと考えましょう。購入した車は立派でも、生活に支障が出てガソリン代すらままならないようなことになれば、せっかくの車が泣いてしまいます。

マイカーローンはずっと一定の金額を返済し続ける必要があります。「頑張れば払えるんじゃないかな?」という考え方は危険です。

予想していなかった出費が次々重なるような経験はいつでも誰にでも起こり得るもので、先立つものがなければ頑張れないのもローンの支払いです。ぜひ、余裕を持って計画を立てるようにしてください。

マイカーローンを借り換えることは可能ですが、同一の契約の中で支払い条件を変更することはできません。契約する前にしっかりシミュレーションを行うことが、後悔しない車選びに繋がります。

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