口約束の借金は返済義務があるの?

口約束の借金は返済義務があるの?
友人や知り合いなど、個人の間でお金の貸し借りを行う際、きちんと契約書を取り交わすことなく、口約束だけで行ってしまうことが多いものです。

もちろん、金銭トラブルは良好な交友関係も簡単に破断させる力があるので、基本的には個人の間ではお金の貸し借りを行わないことがベストです。

知り合いから借金をしようと考えている方は、貸金業をプロとしている業者はたくさん存在しますので、この機会に金融機関の情報を集め、親しい人から借りなくても大丈夫な方法を探すことをお勧めします。

しかし、どうしても個人の間で行わなければならない金銭の貸し借りというものもありますね。この場合、あまり貸し借りについての知識のない方だと、契約書を取り交わさないまま、細かい規定も定めずに、口約束のみで借金を成立させてしまう傾向にあります。

口約束で借金をした場合、後に残るのはお互いの記憶のみです。

ということは、どちらか一方が「借金はなかった」と言ってしまうと、その借金はなかったことになってしまうのでしょうか?

そもそも、口約束での借金に、返済義務は発生するのでしょうか?

今回は、個人の間で口約束のみの借金を行った際、その返済はどうなっていくのか、ということについて詳しく見ていきす。

 

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1.契約書のない借金は成立するのか?

契約書がなくても、貸した側、借りた側がお互いにしっかり内容を把握し、きちんと約束したのであれば、その借金は成立します。また、借りた側が「必ず返します」と伝えれば、返済義務も当然発生してきます。

契約書がないからと言って、借金として成立しないこともありませんし、返済義務がなくなるということもありません。

しかし、これは貸した側と借りた側の両社が同意しているときのみに成立するものであり、もし仮に借りた側が「借りていない」と言ってしまえば、その借金を証明するもの(契約書など)がないと、貸した側が返済を要求するのは難しくなってきます。

また、契約書がないということは、返済をどの様に行っていくか、詳しい取り決めをしていないことが多いものです。そうなると、返済方法や返済期日なども曖昧になってしまいますね。

返済が遅くなっても、期日などに関する取り決めをしていないと、催促しづらくなってしまうものです。

基本的には、お金を貸す際に、貸金業者が行うのと同じように、

・返済は定期的に分割でおこなっていくのか
・まとまったお金が出来た時に一括で支払うのか
・返済期日はいつまでとするのか
・利息をつけるのか否か
・利息をつけるなら何%にするのか
・返済日はどうするのか

など、細かい部分までしっかり取り決め、お金を貸し出すことが望ましいと考えられます。

しかし、この様な取り決めもないまま貸し出してしまい、借りた側に返済の意思もなく、借金の証拠もない場合は、貸したお金を取り返すのは難しくなってくるでしょう。

もし契約書がなくても、この様な取り決めをしっかり行っていて、借りた側にも返済の意思があればいいのですが、返済方法が「いつになるかわからないけれど、まとまったお金が入る予定があるから、その時に全額返済する」という曖昧なものであった場合、この返済方法に納得してしまうと、貸した側がいくら催促しても、「まだまとまったお金が入ってこないから」といつまでも逃げられてしまう危険性もあります。

本当にまとまったお金が入ってくる予定があり、返済の意思があるのであればいいのですが、実はお金が入ってくる予定もなく、返済の意思もなかったということも考えられます、

この場合、貸したお金が返ってくる可能性はとても低いでしょう。

また、「まとまったお金が入ってくる日がわからない」というように言われ逃げられてしまうと、貸した側も裁判沙汰などにはできないですね。

これでは、「お金は借りていない」と借りたこと自体なかったことにしようとする場合よりも悪質です。

もし、「まとまったお金が入ったら」という曖昧な返済方法を要求してきたら、期日というものを設定しておくことが大切です。

どんなに遅くなっても、いつまでには返してくれなければ困る、ということを伝えたうえで貸し出しを行えば、期日を過ぎた時点から積極的に催促を行うことができます。

 

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2.契約書のない借金、もし返済をしなかったら?

契約書もなく、口約束のみで借りたお金なのだから、返さなくてもいいと思う方もいらっしゃることでしょう。また、「もう少し待って」などと上手に逃げ続ける方もいますね。

個人間での借金であるがために、業者のような執拗な取り立てに怯える心配もないですし、個人信用情報に傷がつくなどのデメリットもないので、返済に対しても軽く考え、甘えやすくなってしまうのです。

この場合、個人でも法的措置をとり、借金回収を強制的に行うことも可能なのです。相手との関係を壊してでもどうしても返済してほしいと思うのであば、最終手段として法の力を借りてみましょう。

しかし、この場合、「借りた側に返済の意思があるか否か」で、その後の措置内容が違ってきてしまいます。


民事事件

もし、借りた後、数回でも返済に応じていたり、「返すけど、もう少し待って」などと返済の意思を伝えながらも返済がなされない場合、訴えることはできません。

「返したいけれど返せない事情がある」と言う場合は、詐欺などの刑事事件としても取り扱うことが出来ないからです。

そのため、民事事件として、貸した側は弁護士に相談することになります。但し、友人同士のこういったトラブルには警察は入り込めないので、弁護士が相手側に返済を促す程度で終了してしまうことがほとんどです。

弁護士から言われても、相手側も「返します。ただ、今はお金を用意できないので・・・」と答えるしかないでしょう。これでは弁護士に依頼費用を支払っても何の解決にもつながらないかもしれませんね。

こうなってしまうことは、お金を貸す前から予測できることですので、この様に返済が先延ばしになるリスクも踏まえたうえで慎重にお金を貸すことが大切です。

ただ、このまま待ち続けるだけでは何も変わりません。

もし相手との関係を壊したくないのであれば、そのまま諦めることも大切ですが、どうしても返してほしいお金であるなら、しつこいと思われるくらいに催促してみましょう。

さらに、相手側の両親や兄弟、可能であれば親戚や友人などに相談してみるのも一つの方法です。

この場合、相談する前に、借りた側に「両親に話します」と一言伝えてみるのもいいでしょう。

もしかすると、周りに借金をばらされたくないために、慌てて返済に応じるかもしれません。両親に相談すれば、その親が借金を肩代わりしてくれるかも知れませんし、返済をさせるために厳しく本人へ伝えてくれるかもしれません。

相手との関係を崩したくないと言う気持ちが強いのか、それとも、お金を返済してもらいたいと言う気持ちの方が強いのか、自分の気持ちをしっかり確認した上で、出来る限りの対策を考えていくといいでしょう。


刑事事件

「返す」と口約束をしてお金を借りたのに、1度も返済に応じず、「借りていない」とお金を借りたこと自体なかったことにしようとする場合には、詐欺行為として訴えることが出来ます。

弁護士に依頼し、裁判を起こすことになるのですが、この場合、証拠となるものをたくさん用意しなければならなくなります。

例えば、

・借金に関するメールでのやり取り
・電話での通話記録
・お金を振り込んだ場合は、その明細書
・預金通帳

などです。
この他にも、手紙やボイスレコーダーの音声記録など、証拠となり得るものは全て提出し、審査してもらうことになります。

これらの中に、お金を貸した証拠となるものがあれば、原告側の勝訴となり、お金を借りた側は、借金返済だけではなく、さらに裁判における費用までも負担しなければならなくなるでしょう。

ただ、裁判にはお金も時間もかかるものです。お互いの負担を考えると、この様な刑事事件に発展させる前に和解する場合が多いようです。

こうなると、結局は口約束での借金は、貸した側に不利なことばかりのように感じられます。勿論誠意をもって返済に応じる方もいますが、やはり、その瞬間は返そうと思っていても、いざ借りてしまうとダラダラと返済を遅らせたり渋ったりしてしまう場合が多いようです。

誰もが持っている、甘えですね。

この甘えは、関係が親しければ親しいほど起こりやすいと言われています。

ですから、基本的には友人同士での借金は行わないことが一番のリスク回避となるでしょう。

もし借金を行うのであれば、貸し手は契約書を作成すること、返済に関する細かい規定を作っておくこと、借り手は借りたお金をしっかり返すこと、という当たり前のことを当たり前に行うことが大切ですね。

また、借りた側は、「返さなくても、相手は裁判も起こす勇気もないだろう」と甘えて返済を行わなかった場合、お金を得るというメリットはあっても、その後人脈を失くすというデメリットを受け取ることになるかもしれません。

貸した側は「お金を持ち逃げする信用できない人」というレッテルを貼るでしょう。

さらに周囲にもその事実を話してしまうかもしれません。

この様に借金というのは、様々なデメリットが生じるものです。お互いが良い気持ちで終われるよう、お金の貸し借りは慎重に行うようにしましょう。

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