ギャンブルで作った借金は返済義務あるの?

ギャンブルで作った借金は返済義務あるの?
契約書を取り交わしお金を借り、返済についても話し合いが持たれ、借金としてきちんと成立している場合、借りた側はお金を約束通り返済していかなければなりませんね。

しかし、この様な借金でも、「返済の義務がなくなる」というものがあるのです。

それが、ギャンブルで作った借金の場合です。

なぜギャンブルでの借金は契約書があっても返済義務がなくなってしまうのでしょう?


1.ギャンブルとは?

ギャンブルというのは、一種の遊びで、二人以上で行う賭博行為です。

予測できない未来に対し、お互いにとって価値のあるものを賭け争うのです。価値のあるものとして賭けられるもののほとんどが金銭ですね。

少し楽しむ程度であれば問題ない(法に触れなければ)のですが、このギャンブルによって、トラブルも発生しやすくなっているため、今は世界中でギャンブルに対する規制がかけられています。

不便なようにも感じますが、規制や法律で制限しないと、大儲けする人がいる代わりに、人生のどん底に突き落とされてしまう方もたくさん出て来てしまうのです。

また、儲けるために詐欺行為や、イカサマなどをする方も増えてきてしまいます。ギャンブル漬けになり、労働をおろそかにする方も増えるでしょう。

高額な金銭が一瞬にして増えたり減ったりしてしまうギャンブル。その緊迫感を楽しみ、ギャンブルにどんどんはまっていく方も多いと言われていますが、「確率」というものが存在するため、どんなに勝ち続けても、イカサマでもしない限り、必ず負けるときは来るのです。

ギャンブルというのは、負けた時のリスクを考え、どこかで線引きをしておかないと抜けられなくなる、危険な遊びです。

しかし、日本では、法律の範囲内で許されるギャンブルも存在します。

それが、

・宝くじ
・toto
・オートレース
・競馬
・競艇
・競輪

です。

これらは、賭けたお金が一部税金として使われています。

さらに、この様な賭け事では、トータルで考えると、お金を賭けた側が必ず負ける計算になっています。一つの娯楽としてたまに行う程度に留めておくといいでしょう。

たまに行う娯楽であれば、買っても負けても「楽しい」というメリットは得られますね。


2.違法ギャンブルとは?

宝くじ、toto、オートレース、競馬、競艇、競輪以外で、お金を賭けることは違法とされています。例えば、友人同士でもゲームや争いにお金を賭けてしまうと、違法となってしまうのです。

しかし、法律では

刑法第185条
「賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない」

としているので、例えば、その場で消費されるもの(食事や、飲み物、煙草やお菓子など)を賭けた場合は、違法とはならない場合が多いです。

また、家の中で行われるマージャンや花札なども、少額で楽しむ程度であれば違法にはならない場合もあります。

この様な少額の賭け事は、基本的には違法だけれど、家の中で行われている小さなゲームにまで細かく取り締まっていはいられないということですね。弁護士によっては違法とする方もいますが、誰かが訴えなければ公にはならないので安心していいでしょう。

法律で厳しく取り締まっている違法ギャンブルというのは、街中の喫茶店や他のお店でひっそりと行われている、高額を賭けたマージャンやカジノなどのことを指します。

友人同士でも、このようなお店で高額を賭けてマージャンを行ってしまえば、それは法律違反となり、取り締まりの対象となってしまいます。

パチンコはどうなるのだろう?と考える方が多いようですが、これはグレーゾーンとも言われています。

基本的にはパチンコで得た賞品を換金するというのはギャンブルと考えられるでしょう。

しかし、パチンコ店と換金所は建物自体は独立しているため、パチンコ店では「ゲームの結果を景品と交換しているだけ」の違法行為ではなく、換金所としては「景品を買い取り、現金を渡している」というこれもまた違法行為には当たらなくなってしまうのです。

そのため、パチンコはギャンブルではあるものの、法律では取り締まることはできません。


3.返済義務のなくなる借金

1.2.で、違法・合法のギャンブルとはどの様なものなのかわかったところで、返済義務がなくなる借金についてお話していきます。

例えば、友人同士で喫茶店などの違法ギャンブルを行っているお店に行ったとしましょう。

そこでお金を賭けてマージャンを行った場合、当然勝ち負けと同時に、金銭が動き始めます。

勝った人の懐は暖かくなりますが、負ければ当然賭けた分のお金が勝ち手へ渡っていきますので、懐は寒くなっていきますね。

これを何度も繰り返していると、支払いきれないお金というものも発生してくる場合があります。勝ち負けを繰り返せばプラスマイナスゼロということも有りますが、負け続けてしまえば、一晩で財布は空っぽ、預金口座からおろしてこないと勝ち手に支払うことが出来ないという状況になってしまうことも充分考えられます。

すると、その場では借用書代わりとして、紙に「○○円、××へ借金」とメモして置くことでしょう。

このメモの額が数千円なら可能でも、数万円、数十万円、数百万円とどんどん増えていくことがあったとしたら、負けた側は支払いが困難になってきてしまますね。

すぐにはお金を作ることが出来ないため、ギャンブルによって借金を失くそうとして、さらにギャンブルを続け、逆に借金を増やしてしまうということもあるものです。

しかし、この違法ギャンブルで作られた借金には返済義務は発生するのでしょうか?

この場合、返す側のその後の行動によって、返済義務の有無が分かれて来てしまいます。


返済義務が生じない

本来は、お互い悪いことだとわかったうえでお金を賭けているのですから、負けたとたん「違法だからなかったことにしよう」というのは勝手な言い分ですね。

ですから、約束通り支払うのが、お互いの関係を良好にするための方法です。

しかし、負けた側がお金を返済しないからといって、違法のギャンブルに対して発生した借金に関しては、買った側(お金を受け取る側)が訴えることはできないのです。

仮に弁護士に相談しても、「元々違法だとわかってしたことだから」と言われて終了してしまうでしょう。

つまり、元々違法ギャンブルを行っている時点で間違いなのだから、それにより不具合が生じても法律で守ることはできないということです。

この場合、負けた側が支払わなくても、仕方ないのです。つまり、法律を利用すると、「返済義務は生じない」ということになるでしょう。


返済義務が生じる

返済義務が生じる場合は、ギャンブルで借りたお金を返さなければ、と消費者金融などに借金をして相手にお金を渡してしまった場合です。

この場合は、後から「違法ギャンブルの借金に返済義務がない」ということを知り、返したお金を再び取り戻そうとしても、取り戻すことはできません。

弁護士などに相談しても、これもまた、元々違法であるとわかったうえでギャンブルを行い、それにより自分の意思で支払ったのだから、自業自得だろうと言われてしまうでしょう。

違法ギャンブルによって支払ったお金を取り戻すこともまた、法律上できないのです。

法律では第708条、「不法の原因のために給付をなしたる者はその給付したるものの返還を請求できない」としています。

つまり、違法の行為によっての原因(負け)によって、お金を一度給付してしまえば、その返還請求はできないということです。

さらに、消費者金融から借りて給付したのであれば、消費者金融ヘの返済は行わなければなりません。ギャンブルによる借金だったからということで、消費者金融への借り入れをなかったことには出来ないのです。

その結果、消費者金融への返済義務が今後も続くこととなります。



基本的には、違法ギャンブルに手を出さないことが大切です。その場は楽しむことが出来、勝った場合には高額を入手出来るかもしれませんが、負けることで多額の借金を背負うこととなるかもしれないからです。

確かにこの借金は法的には返済の義務はありませんが、お互いに違法であることを了承の上で行ったのであれば、「違法だから返済しない」というのでは相手に対して失礼ですね。

支払うつもりがないのであれば、違法ギャンブルは行わない、違法ギャンブルを行うのであればその場での約束には応じる、ということを念頭に置き、リスクを踏まえたうえで行動することが大切です。

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