借金依存症とは?

借金依存症とは?
借金依存症と言うのは、自覚症状のないまま借金を繰り返してしまうという、心の病気のことを言います。

最近はキャッシングやカードローン等で簡単に借入が出来る便利な世の中となりました。しかし、この便利さがゆえに、返済能力のない方でも「返せるだろう」と勘違いして借りすぎてしまうことも同時に増えてしまったのです。

借りすぎれば、そこに利息も付加されますから、当然返済すべき金額も増えすぎてしまうでしょう。返済能力もないのに借り入れに対して考えが甘くなっている方は、増えすぎた返済を滞りなく行うために、今度はまた新たな借り入れを行い、返済すべきお金を作ってしまいます。

最初は小さな借り入れだったものが、いつしかこの様な、借りては返し返して借りるという終わりのない借金地獄にはまり、膨れ上がった借金から抜け出せなくなると言う事態を招いてしまうのです。

このように、多額の借金から抜け出せなくなってしまっている状態を、借金依存症といいます。

この借金依存症になってしまったら、どう克服していったらいいのでしょう?

借金依存症についての詳しい症状も含め、お話していきます。


1.借金依存症の症状とは

少ない金額を借り入れし、期日までにきちんと返済する、という流れで借金を経験することは、最近ではそれ程珍しいことでもなくなってきましたね。今はキャッシングやカードローン、クレジットカード等私たちの身の回りには簡単にお金を貸してくれる制度があふれています。

この様な現在、借り入れを全く行ったことのない方を探す方が難しいとも言われています。

借り入れをしているつもりではなくても、クレジット機能付きのポイントカードの申し込みをしていたり、ローンを組んでいるという意識のないまま、携帯電話の機種代を利用料と一緒に分割払いしていたりするものです。

このようにして、たいていは30歳を超えるまでには何らかの形で1度は借入を経験している方がほとんどです。

しかし、中には、少額の借り入れをしているうちに借り入れに対して麻痺してしまう方がいるのです。あまりにも簡単にお金を借りることが出来てしまうために、借金を繰り返すうちに、自分の預金口座から出金しているような感覚になってしまうようです。

それでも返済が確実に行われている段階ではまだ安心です。

危険なのは、「すぐ返せるだろう」「そのうち何とかなるだろう」と、これまで何とかなってきた経験を元に借金に対しての考えが甘くなってしまうことです。

少額の借金を繰り返していると、借金への敷居が自然と低くなってしまうものです。

これは誰にでも起こりうることなので注意が必要です。

初めてキャッシングする時は、緊張感や罪悪感など様々な感情を抱いてお金を手にする事が多いものですが、それを数回繰り返していると借金をする感覚に麻痺が起こり、それほど重大なことでもないような気がしてきてしまうのです。

また、周りにも同じように借り入れしている人がいればなおさら、「当然のこと」のように受け取ってしまうようです。

しかし、この借金に対する「麻痺」こそが、借金依存症の入り口ともいえる危険な状態なのです。

麻痺が起こってしまうと、返す当てがなくても、「多分大丈夫だろう」という根拠のない安心感から、自然と借りすぎてしまう傾向になります。しかし、お金が入ってくる予定は初めからないのですから、当然返済が困難になっていくでしょう。

ここで我に帰り、返せないだけのお金を借りてしまったと反省することが出来れば、依存症になることを食い止めることが出来るのですが、たいていはここで返済するためのお金を別の金融機関から借り入れしてしまいます。

借金依存症の入り口に足を踏み入れてしまっているため、「何とかなるだろう」という根拠のない安心感が後押ししてしまうのです。

こうなってしまうとどんどん深みにはまっていくのが依存症特有の症状です。

「きっと何とかなる」「大丈夫」「返せるだろう」という感覚が消えず、借金を止めることができず、利息によって膨れ上がっていく返済に追い詰められていくのです。

しかし、もう心の病を完全に患ってしまっているため、抜けることができなくなっているのです。

たいていは、借金依存症と同時にギャンブル依存症や買物依存症などを併発すると言われています。借金をするということは、そのお金の使い道があるから行っているのです。

買い物やギャンブルが止められない依存症の場合、ここの欲望を満たすために借金をし、借金依存症となっていきます。このように、借金依存症を抱えている方は、それ以外の依存症も含めて治療をしていくことが完治への近道となります。

では、この依存症からはどのようにして抜け出したらいいのか、ということについてお話していきましょう。


2.借金依存症の抜け出し方

残念ながら、自分一人だけの力では借金依存症から抜け出すのは難しいと思われます。こうなってしまった場合、友人や家族など身近な方の協力が必要不可欠となってくるのです。

というのも、借金依存症というのは、自分で気づかないことが多いからです。

自分は病気だという自覚がなく、借金自体にも罪悪感がなく、自分の借り入れ状況もきちんと把握していない場合がほとんどです。この様な状態で、自ら立ち直ることは難しいでしょう。

また、もしも自分で「借金依存症かもしれない」と気づいたとしても、もうすでに借金に依存しているのですから、何かしらの理由をうまく作り、なんとかしてお金を借りようとしてしまう傾向にあります。

抜け出したくても抜け出せない、この症状が依存症の特徴ですから、余程強い意思のある方でなければ、一人でこの病気に打ち勝つことは難しいと考えられます。

まずは自分が依存症かもしれないと考えた時、一番近い人に援助を依頼しましょう。

また、家族や友人に借金依存症かもしれないと思える方がいたら、手を差し伸ばしてあげましょう。

周囲の協力次第で、借金依存症は確実に治せる病気となるのです。


3.借金依存症の方に対して友人、家族ができること

借金依存症であることを自覚させる

なんとか借金から抜け出してもらおうと、借金を肩代わりしてしまう方が多いのですが、これではいつまでも借金依存症を治すことはできません。

治すどころか依存症に拍車をかけてしまうことになるでしょう。

依存症の方は「何とかなるだろう」という根拠のない安心感があることで新たな借金をしてしまうのですから、借金の肩代わりを身近な人が行ってしまうと「やっぱり何とかなった」とさらなる安心を生んでしまいます。

安心が増えれば、また同じことを何度も繰り返してしまうでしょう。

10万円の借金を、周りが何とかお金の工面をして返済したとしても、気づいたらまた新たな10万円の借り入れが見つかる、といういたちごっことなってしまいます。

これでは病気は治りませんし、周囲はお金の工面でくたくたになってしまいます。

まずは「借金依存症」という病気であるということを本人に自覚させましょう。

すぐには納得しないとは思いますが、根気よく説得し、抜け出してほしいと言う気持ちを伝え続けることが大切です。


借り入れ出来ない状況を作る

クレジットカードを取り上げたり、自らもお金を貸す行為を絶対にしないことで、借金依存症の方がお金を借りられない状況にしてあげることも大切です。

しかし、精神的に不安定になっている状態の方に対し、絶対に借りられない状況を突然作ってしまうと、パニックとなり自殺などを考えてしまうことも有るので、注意が必要です。

まずは根気よく借金依存症のことを自覚させ、少しずつ借りることを制限していくといいでしょう。


債務整理

個人の力で借金依存症から抜け出すのは難しいと考えられる場合、債務整理をさせるのも一つの手段です。

債務整理と言っても自己破産ばかりではありません。任意整理や特定調停、民事再生など、自己破産よりも軽く、リスクの低い方法もあります。

債務整理をすると、最低でも5年はその事実が個人信用情報に記録されるので、どこの金融機関からも借り入れが出来なくなってしまうでしょう。この様な債務整理者を狙った闇金も存在しますが、闇金に手を伸ばすことを避けることが出来れば、借金地獄から一時的に抜け出すことが出来ます。

その間に精神面を安定させ、借金に対する考えを改めさせることで、借金依存症から完全に抜け出すことが可能となります。


貸し付け自粛制度の利用

日本貸金業協会に貸付自粛の依頼をすることができます。依頼するとそれに基づき、信用情報に登録が行われます。この登録期間は5年ですので、5年間は借入を自粛することができます。


借金依存症の兆候

借金依存症となってしまったら、周囲の協力により抜け出すことは可能ですが、難しいというのも事実です。そこで、依存症となる前にストップをかけることが重要となります。
家族や友人、もしくは自分に次の様な依存症の兆候が見られたら、危険信号だということに気づき、早い段階で対処していくといいでしょう。


①ストレスを感じている

ストレスを感じることにより、そのストレス発散の為に借金をしてしまう場合、依存症となる危険性が高くなります。借金以外の方法で解消出来るよう努力してみましょう。


②衝動を抑えられない

お金を借りたいと思ったら止められないという衝動に駆られる場合は、どんどん深みにはまっていく可能性が高いです。危険だと感じたら速やかに周囲に強力を要請しましょう。

③借り入れ状況を把握していない

返済額がいくらで、どれくらいの借り入れがあって、利率が何%、手数料はどれくらいかかるのか、という細かい借り入れ状況を把握していないまま借り入れしている方に限って依存症に陥りやすいと言われています。

もし自分で把握することが難しいようであれば、周囲が代わりに借金状況をわかりやすく表にまとめるなどして、本人の借り入れに対する感覚を正常に戻してあげることが大切です。


④小さな貸し借りもできない

借金依存症になりやすい方と言うのは、本やペンなど、小さなものでも借りたまま返すのを忘れてしまう傾向にあります。「借りること」に対して考えがとても甘くなっているのです。

たかがペン1本でも、借りたものは返すという当たり前のことをきちんと行っていけるよう、考えを改めていくことが大切です。


⑤誰かが助けてくれると思いこんでいる

どんなに困っても誰かがお金を貸してくれる、何とかしてくれる、と周囲に甘えすぎている方は危険です。自分の作った借金は自分が何とかしなければならないものです。

甘い考えは捨てましょう。

借金依存症というのは、簡単に借り入れが出来てしまう世の中が作りだしているとも考えられますが、それぞれ自己管理をしっかりしていれば回避できるものでもあります。

まずは周囲も自分も深みにはまる前に歯止めをかける為に、小さな兆候を見逃さないようにしましょう。

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