知らない間に自分名義で借金されていた場合の対処法

知らない間に自分名義で借金されていた場合の対処法
以前は、住宅ローンやマイカーローンや、カードローン、キャッシングの手続きをする際には、必ず本人が確認書類を持って、専用の窓口へ出向く必要があり、厳重な本人確認が行われた上でしか、申込みの手続きができませんでした。

しかし、インターネットが普及した現代では、webや電話のみですべての手続きが完了できる場合も多くなり、便利になった反面、自分の知らない間に借金をされていた等の、借金トラブルが起こりやすくなっています。

もし、そのような制度を悪用し、知らない間に自分名義の借金をされていた場合、その借金は自分で返済しなければならないのでしょうか。

また、その場合にはどのような対処をするべきなのでしょうか。

 

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名義人に返済義務はない?

まず、先に結論から言いますと、全くの他人(親族等も含む)が銀行や消費者金融などに、無断で申込みおよび借り入れをした場合には、たとえ自分名義であったとしても、名義人に返済義務はありません。

自分宛てに知らない借金の請求が来た場合には、絶対に支払ったりはせず、自分に借り入れた覚えがないという旨を貸金業者へ明確に伝えましょう。

その後、自分の名義を利用した相手および貸金業者のケースごとに、的確な対応をすることによって、概ねの問題に対処することができます。

たとえば、自分が知らない間に申込まれたものならば、申込書の筆跡が自分のものとは違うはずです。

貸金業者に筆跡が自分ではないと主張するだけでも、よほどのことがない限り、その事実が証明されて請求はおさまるかと思います。

では、申込みのすべてがインターネット上で完結するようなケースや、クレジットカードのキャッシング機能を勝手に使われていた等、自分は借り入れた覚えがないという主張が通らなかった場合には、どのような対処をすれば良いのでしょうか。


債務者不存在確認訴訟

金融会社に自分が申込みをしていないという説明が通らなかった際には、債務者不存在確認訴訟を起こすことになります。

この民事訴訟で自分が申込みをしていないことが証明されれば、法律的にも支払い義務がなくなり、その後支払い請求されることは一切ありません。

また、仮に貸金業者との訴訟に敗訴した場合でも、損害が発生した日から3年間は損害賠償請求の訴訟を起こす権利があります。

ただし、どちらの訴訟ケースも専門的な分野となるため、自分一人での解決は難しく、弁護士と相談の上、民事訴訟の手続きをすることになるでしょう。

基本、このように自分の身に覚えのない借金に対しては、これらの適切な対処をすることにより、名義人に支払い義務が発生することはありません。

しかし、訴訟にまで発展すると解決までに多大な時間と労力が必要となります。
そうならないためにも、普段の生活の中で最悪の事態が起こらないように心がけ、他人に自分名義でのローン等を借りられないように注意しましょう。

 

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配偶者が勝手に夫を連帯保証人として借金した場合

しかし、ここで簡単にはいかない事例として、配偶者が勝手に夫を連帯保証人として借金をしていた場合についてお話します。

自分名義ではないとしても、借金の連帯保証人になっていた場合、妻がその支払いを滞れば、夫に支払い請求をされてしまうことがあります。

たとえば、妻が知らない間に夫名義の借金を作っていた場合には、貸し金業者に対する詐欺となり、たとえ夫婦であっても支払い義務は生じません。

そして、妻名義の借金の連帯保証人に知らない間になっていた夫に対しても、基本的には、支払い義務はないとされています。

では、どのようなケースの場合がやっかいかと言いますと、過去に妻名義の借金の連帯保証をしたことがあったり、夫の印鑑の管理を妻にまかせていた場合です。

この場合、代理を依頼したという事実がなかったとしても、代理を頼んだことと同じ効力を持つ、表見代理(民法109条)が成立する可能性があります。

また、この自分が連帯保証人となっている妻名義の借金が、家計費にも使われていたと証明された場合も、夫婦間の日常生活による家事債務扱いとなり、夫にも支払い義務が発生することがあるので注意しましょう。

このケースで支払いをどうしても拒否したい場合には、妻に無断で夫を連帯保証人としたという旨の証言書を書かせて金融機関に通知し、その借金が家計費として使われていないことを証明する必要があります。

家計簿をつけ、日常的に金銭管理をしていた場合や、夫婦それぞれが家計を分けているならば、借金の用途が明確にわかりますが、妻に財布を預けていた場合や使途不明金の多い家計では、何にどれだけ使ったのかを簡単に証明することができません。

日本の民法の性質上、夫婦間で起こった金銭に関する問題は、家庭全体の問題として夫も債権者であるという判決が出やすい傾向があります。

この問題を避けたいのならば、夫婦と言えども、もとは他人なのだと割り切り、安易に自分名義の印鑑を預けたり、車のローン等の連帯保証人にならないように気をつけましょう。

また、自分名義の借金が知らない間に作られないための対処法として、運転免許証やパスポート、健康保険証などの身分証明書を、自分しかわからない場所にしまう、必ず持ち歩く、カギのかかる場所にしまう等、所在の管理を徹底されることをおすすめします。

これは、自分名義の借金が知らない間に作られる場合でも、インターネットや電話での申し込みに必ず本人確認書類として、身分証明書の提出が必要となるためです。

身分証明書の管理を徹底するだけでも、よほど悪質なケースでない限り、自分の知らない間に名義を使われるようなことはありません。

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