三井住友信託銀行ハウジングカードローンの申込概要
2012年4月、住友信託銀行株式会社・中央三井信託銀行株式会社・中央三井アセット信託銀行株式会社の3社が合併することで新たに発足したのが、三井住友信託銀行です。
まだ合併してから日も浅いため、旧住友信託銀行や旧中央三井信託銀行と勘違いしてしまっている方も多いようですね。
従業員の間でも、それぞれの出身銀行により意気込みや考え方などに違いが生じているようですので、それぞれの良さを生かしながら上手に融合し、新しく生まれ変わった三井住友信託銀行としての色を今後徐々に強め、さらなる発展を目指してほしいところです。
さて、今回は、この新たに誕生した三井住友信託銀行のカードローンの金利や限度額、審査基準などの特徴を見ていきたいと思います。
他の銀行で提供しているカードローンとは少々雰囲気が違っているので、その特徴を詳しく見てみましょう。
三井住友信託銀行のカードローンの特徴
三井住友信託銀行ではハウジングカードローンプラスとハウジングカードローンと言う2種類のカードローンを提供しているのですが、これは「三井住友信託銀行で住宅ローンを利用中の方限定」の商品となっています。
他の銀行では、年齢や収入などの審査基準を設け合否を分けていますが、ここでは住宅ローンを利用しているか否かという独自の基準で審査を行っているのです。さらに保証会社による保証もついており、ハウジングカードローンプラスにおいてはカードローンでは珍しい有担保型となっています。
ほとんどの会社で提供しているカードローンは無担保無保証のものばかりなので、この点においても、大きな違いがありますね。
利用出来る方がとても限られてきてしまいますが、住宅ローンを三井住友信託銀行で利用している方にとっては大きなメリットもある商品となりますので、住宅の購入を考えている方、もしくはすでに住宅ローンを三井住友信託銀行で組んでいる方は、併せてカードローンの申し込みも検討してみるといいでしょう。
では、2種類のカードローンそれぞれの内容について触れてみたいと思います。
ハウジングカードローンプラス(住宅担保型)
「わが家の味方」という愛称で親しまれている、三井住友信託銀行のハウジングカードローンプラス。
こちらは有担保型となっているのですが、その分カードローンとは思えないほどに金利が低く、限度額も高く設定されています。高額を利用したいと考えている方には便利でとてもお得な商品となることでしょう。
ハウジングカードローンプラス審査申込資格
20歳以上60歳未満で、三井住友信託銀行の住宅ローンを利用中、もしくは同時に住宅ローンを申し込みたいと考えている方が対象となります。
さらに、以下のような銀行独自で設定している要件を満たすことも必要となります。
・今現在住んでいるもしくはこれから住む予定の自宅を担保と提供できる方
・勤続年数3年以上の方
・年収200万円以上の方
・今後も継続して安定した収入が見込める方
・日本人もしくは日本の永住権を持っている方
・保証会社の保証を受けられる方
などです。
しかし、自営業の方は申し込むことはできません。
また、カードローン利用中は1年ごとの更新となりますが、満65歳を過ぎると更新は出来なくなってしまいます。65歳の段階でもまだ残高がある場合は、70歳までには完済する必要があります。
利用可能額 | 100万円以上1000万円以内(50万円単位) ※物件の評価額によって利用可能額は変わってきます |
利率 |
固定金利・・・年1.90% 変動金利・・・年2.675% (2015年10月現在) 申し込み当初から1年間は固定金利が適用されますが、その後、変動金利となります。 毎年3月1日・9月1日の短期プライムレートを基準とした変動金利が4月1日・10月1日から適用されることになります。(短期プライムレート+年1.2%) ※短期プライムレートとは、金融機関が短期で融資する際に適用する最優遇貸出金利のことを言います。 |
資金使途 | 事業性資金以外であれば、基本的には自由となります。 |
担保 | 今住んでいる自宅もしくはこれから住む予定の家を担保とし、抵当権の設定を行います。 |
保証人 | 三井住友トラスト保証株式会社の保証がついているので、保証人は不要となります。さらにその保証会社へ支払う保証料は三井住友信託銀行が負担してくれることになっています。 |
返済方式 | 残高スライドリボルビング方式(残高に応じて返済額が変わっていく仕組みです。) また、元利均等返済か元金均等返済のどちらかを選ぶことができます。 |
返済方法 | 毎月5日に、住宅ローンの返済口座より自動引き落としとなります。 また、返済日以外でも、窓口やインターネットバンキングはもちろんのこと、ゆうちょ銀行、セブン銀行、E-netなどのATMからの返済も可能です。 |
ハウジングカードローン(無担保型)
ハウジングカードローン(無担保型)は「暮らしの味方」という愛称で親しまれている商品です。無担保なので限度額は低くなってしまいますが、抵当権の設定などが不要になるので、気軽に利用しやすい商品となるのではないでしょうか。
ハウジングカードローンプラスよりは金利も高くなりますが、他の金融機関で提供しているカードローンよりずっと低金利になるのでとてもお得になります。
ハウジングカードローン(無担保型)審査申込資格
20歳以上65歳未満で、三井住友信託銀行の住宅ローンを利用中、もしくは同時に住宅ローン申し込みを希望している方が対象となります。
さらに、以下のような独自に設定されている要件を満たす必要があります。
・ここ1年以内に住宅ローンの延滞がない方
・住宅ローンの団体信用生命保険に加入している方
・勤続年数3年以上の正社員の方
・年収200万円以上の方
・今後も安定した収入が見込める方
・保証会社の保証を受けられる方
・日本人、もしくは日本の永住権を持っている方
などです。
但し、こちらの商品も1年ごとの更新となっているため、満65歳の誕生日を迎えるとその後更新はできなくなってしまいます。完済は原則70歳までとなっています。
利用可能額 | 50万円以上500万円以内(50万円単位) |
利率 |
年4.40% (2015年10月現在) 短期プライムレートを基準とした変動金利となります。(短期プライムレート+年2.925%) 無担保のため、有担保型よりも金利は高くなってしまいますが、カードローンとしてはとても低金利ですね。 |
資金使途 | 事業資金以外であれば自由 |
担保 | 不要 |
保証人 | 三井住友トラスト・カード株式会社の保証がついているので、保証人は不要となります。また、保証会社への保証料は三井住友信託銀行が負担。 |
返済方式 | 残高スライドリボルビング方式(残高に応じて返済額が変わっていく仕組みです。) |
返済方法 | 毎月5日に住宅ローンの返済口座から自動引き落としとなります。 また、返済日以外でも、三井住友信託銀行窓口やインターネットバンキングはもちろんのこと、ゆうちょ銀行、セブン銀行、E-netなどのATMからでも返済可能です。 |
三井住友信託銀行のカードローンのメリット・デメリット
2つのカードローンの特徴がわかったところで、有担保型と無担保型の両方に共通するメリット・デメリット部分を見ていきましょう。
三井住友信託銀行のカードローンのメリット
メリット1.ATM手数料無料
三井住友信託銀行の、ゆうちょ銀行、セブン銀行、E-netのATMから借り入れする際、手数料が無料になります。手数料を気にせず利用できるのは助かりますね。
但し、時間外で利用する場合は手数料がかかってしまうので、注意が必要です。
メリット2.インターネットバンキング
インターネットバンキングを利用して、自宅にいながら借り入れの手続きを行うことができます。わざわざ窓口やATMまで行く必要がないので、助かる機能ですね。
メリット3.金利がとても低い
ハウジングカードローンプラスの場合、1.90%と言う低金利を提供しています。勿論その後変動はして行きますが、場合によっては住宅ローンやマイカーローンよりも低金利となる可能性もあります。
消費者金融では18.0%という高金利を掲げているところがほとんどですので、その数値から比べると、三井住友信託銀行ではカードローンとは思えないほどの低金利を設定していることになります。
三井住友信託銀行のカードローンのデメリット
デメリット1.即日融資は不可
他の金融機関では、利用したいと思ったその日から使えるという即日融資可能のカードローンを提供していることがあります。しかし、三井住友信託銀行のカードローンは、即日融資は行っていません。
審査も厳しく、時間がかかりますので、気軽に少額を利用したいと考えている方には向かないかもしれませんね。
デメリット2.誰でも利用できるわけではない
一定の要件を満たしていたとしても、三井住友信託銀行で住宅ローンを組まないと、このカードローンを申し込むことは出来ません。また、自営業の方も利用できないことになっています。
そのため、利用できる方の範囲がとても狭まってしまうというのが現実です。
利用出来る方にとってはメリットの高い商品ですが、利用したくてもできない方から考えると、もう少し利用者の範囲を広げて欲しいと思われる商品ではないでしょうか。
三井住友信託銀行のカードローンと言うのは、他にはない低金利・高額融資が最大のメリットでもあり、特徴でもあるのですが、利用できる方が限られているという点で少し残念に思えます。
今後さらなる発展を目指していく中で、低金利で誰でも利用しやすいカードローンも取り扱ってくれるようになると嬉しいですね。
しかし、今住宅ローンを三井住友信託銀行で組んでいる、もしくは住宅ローンの申し込みを検討しているという方で、カードローンの利用を希望している方は、三井住友信託銀行で申し込むと、他にはないお得感を得られることでしょう。