ディーラーローンに通らなかったらカードローンも無理?

ディーラーローンに通らなかったらカードローンも無理?
車を購入するとき、現金一括で支払うことが出来れば問題ありませんが、高額な買い物となりますので、たいていはローンを組むことになるのではないでしょうか。

車のローンと言うと、銀行で取り扱っている「マイカーローン」が有名ですね。2%~4%程度の低金利で、返済期間も長めに設定することが出来るので、余裕を持った返済を継続して行くことが出来るでしょう。

しかし、車を購入するから「金融機関のマイカーローン」へ申し込まなければならないと決めつける必要はありません。ディ―ラーで取り扱っているディーラーローンを利用することも出来ますし、資金使途自由となっているカードローンや消費者金融のキャッシング等を車の購入費として利用することも可能です。

但し、それぞれのローンで設定している審査基準は違いますので、当然審査に通りやすいローンもあれば、通りにくいローンと言うのもあります。

ローンを申し込む場合、出来れば簡単な審査で融資可能なってほしいものですね。

中でも、比較的審査が柔軟だと言われているのがディーラーローンです。

今回は、ディーラーローンと言うのはどのようなものなのか、なぜディーラーローンは審査に通りやすいのか、柔軟な審査のディーラーローンに落ちてしまったら、カードローン等の審査にも通過しないのかなどについて詳しく見ていきたいと思います。

1.ディーラーローンとは?

ディーラーローンと言うのは、その名の通り、ディーラーで取り扱っているローンのことです。

ディーラーで購入した車の代金を金融機関のマイカーローンを利用して支払う場合は、購入の手続きはディーラー、ローンの手続きは銀行、というように手続きする場所を変えなければなりません。

ローンの手続きの為に銀行へ出向くのも、申し込み者本人の仕事です。

しかし、車を購入した時にそのままディーラーでディーラーローンを組むと、購入手続きはもちろんのこと、ローンの申し込み書の記入の仕方や手続き、信販会社への連絡など、ローンに関することも全てディーラーのスタッフが行ってくれるのです。

面倒な手続きの為にわざわざ金融機関へ出向く必要もありません。とてもスムーズかつ便利でメリットの高いローンのように感じられますね。

実際、銀行のマイカーローンに比べ、どうなのでしょう?

それぞれの銀行やディーラーによって若干の違いはありますが、どのような内容になっているのか一般的な数字を例に挙げ、見ていきましょう。

<銀行マイカーローン>
金利:2%~4%程度
返済期間:8年~10年程度
対応:平日の営業時間、9時~15時まで
審査期間:1~3営業日
手続き:利用者本人が銀行へ出向き行う
諸経費:ローンに組み込むことができる
所有権:ローン申し込み者

<ディーラーローン>
金利:4%~8%程度
返済期間:2年~5年程度
対応:土日祝日も営業しているので、いつでも対応可能
審査期間:30分~1時間程度のスピード審査
手続き:ディーラースタッフが全て代行
諸経費:現金で先払い
所有権:ローンを完済するまではディーラーか、信販会社

このように、金利や期間だけで見ると銀行のマイカーローンの方がずっとお得になるのですが、それ以外の利便性を見ると、ディーラーの方がメリットが高いように感じられますね。

諸経費についての現金先払いという点は残念ですが、それまで所有していた車を下取りに出し、その分を諸経費に充ててもらうことも出来ますし、諸経費先払いは一部のみでOKという会社もあります。

経費について現金一括払いが難しい場合は相談してみると状況に応じて対応してくれるでしょう。

2.なぜディーラーローンは審査に通りやすいのか?

金利や期間以外の点では、銀行のマイカーローンよりもメリットの高いディーラーローン。

また、時期によって金利引き下げキャンペーンを行うこともあります。この場合、通常の金利よりも2%程度引き下げられる傾向にありますので、銀行のカーローンとそれほど変わらない数字になる可能性もあります。

では、この様にメリットの高いディーラーローンなのに、なぜ審査に通りやすくなるのでしょう?

それには以下の様な理由があります。

・ローンを完済するまでの所有権は、ディーラーもしくは信販会社
・ディーラーローンを組むと、その利息分の一部を手数料としてディーラーが受け取る

銀行であれば、所有権はあくまでも申し込み者本人となります。車を担保として提供するわけでもありませんので、確実に回収出来ないと銀行側は不利になってしまいますね。

しかし、ディーラーであれば、所有権はディーラーもしくは信販会社にありますので、車を担保としてお金を貸付ているような状態になるのです。万が一支払いが滞ったとしても、車を引き取り売却し、その代金をローンの残債分に充てることが出来ます。

ディーラーとしてもリスクが低く安心であるため、審査も比較的通りやすくなるのですね。

また、ディーラーローンを顧客が組むと、その利息分の一部がディーラーの元へ入ってきますので、ディーラーとしても利益を得るためローンを組んでほしいと考えているのです。

そのため、審査に通過しないかもしれないと思われる場合でも、審査に通過させるための手立てを考えてくれる傾向にあります。連帯保証人を立てる、頭金を増やす、車のグレードを下げるなど、少しでも審査に取りやすくなるためにの様々なアドバイスをくれるでしょう。

審査の基準に見合わないからと簡単に審査落ちにするのではなく、なんとか審査に通過させるために、ディーラーも一緒に努力してくれるというわけです。

これにより、審査通過率もさらに上がるのです。

3.もしディーラーローンに通らなかったら?

いくら通りやすいディーラーローンでも、審査に通過しない場合がないわけではありません。

以下の様な審査基準がありますので、この基準を大幅に反れている場合は難しくなってしまいます。

<申し込み基準>
・20歳以上の安定した収入がある方。勤続年数1年以上、年収200万円以上
・他社から借り入れがある場合は、3件以内であること
・個人信用情報に問題がないこと

年収が不安定であったり、収入が足りないなどの場合、連帯保証人をつけることで対応出来る場合もありますが、他社からの借り入れが多すぎる場合や金融ブラックとなってしまっている場合は審査には通過しづらいでしょう。

多重債務者、債務整理経験者、3回以上の延滞経験者などは、他のローンを検討した方がいいかもしれません。

では、ディーラーローンの審査に通ることが出来ない場合、どうすればいいのでしょう?

銀行のマイカーローンはディーラーローンよりも審査が厳しいので、ディーラーの審査でもダメだった場合は難しいですね。

その為、たいていの方は、資金使途自由のカードローンに目をつけるのではないでしょうか。

カードローンは銀行や消費者金融で取り扱っており、資金使途も自由になっているので車の購入費として利用することも可能です。しかし金利は車のローンよりずっと高めになりますし、ディーラーローンにも通らなかったのであれば、低金利の銀行カードローンの審査に通過するのも難しいでしょう。

大手の消費者金融でも、個人信用情報に事故情報が記載されている場合は通過しません。

唯一可能性があるとしたら、中小の消費者金融のキャッシングとなります。

しかし、中小の消費者金融のキャッシングだと、総量規制の対象に当たってしまうため、収入の3分の1以上の借り入れはできません。車の購入費となると高額になりますので、希望額を全額借り入れることは難しいのではないでしょうか。

さらに初回は10万円~30万円以内の限度額に設定される傾向にあるので、これでは頭金程度にしかなりませんね。

ディーラーの審査に通過するのも難しいかもしれないと考えられる場合は、申し込む前に以下のことに注意してみましょう。

・普段利用していないキャッシング枠のあるクレジットカードはあらかじめ解約しておく(もしくはキャッシング枠を外しておく)

・個人信用情報に事故情報が記録されている場合は、一定期間を経てクリアになってから申し込むようにする

・出来る限り頭金を用意しておく

・妻名義で申し込むことも検討
(夫婦の場合、夫名義でローンを組むのが普通ですが、夫の返済履歴に問題があるのであれば、審査通過確実な妻の名義でローンを組むことも大切です。審査に落ちてから別の名義で申し込むと不審がられてしまう危険性がありますので、最初から確実と思われる名義で申し込みましょう)

・収入に見合った車を選ぶ

・以前審査落ちとなったディーラーへは申し込まない
(今の個人信用情報の状態が良好でも、過去に審査落ちとなったディーラーでは過去の情報をそのまま持っていて、それを元に審査落ちとしてくる場合もあります)

また、そのディーラーによって審査結果にも違いが生じますので、実績のある経営が安定しているディーラーを選ぶことも大切です。

しかし、ディーラーローンと言うのは、基本的には余程のことがない限り審査には通過すると言われています。個人信用情報に問題がない方はそれほど心配しなくても大丈夫でしょう。

また、状況や希望に合わせて、申し込む場所を選ぶことも大切です。

個人信用情報に問題がなく、低金利を長期間借りたいのであれば銀行マイカーローンの方が希望に沿えますし、柔軟な審査を求めるのであればディーラーローンが一番いいでしょう。

さらに、個人信用情報に問題がありディーラーローンの審査にも通過しない場合は、銀行のカードローンも無理なので、中小の消費者金融のキャッシングで少額だけでも借り入れるなどして対策を考えましょう。

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