住宅ローンの選び方

家を購入する際、たいていの方は住宅ローンでお金を借りますよね。

住宅ローンは、様々な銀行で組むことが出来るのですが、それぞれの銀行ごとに金利や仕組み、かかる諸費用なども違ってきます。

また、住宅ローンを提供しているのは銀行に限ったことではありません。

住宅ローン専門会社や保険会社、住宅金融支援機構など、銀行以外の住宅ローンもあるのです。

そして、これらの住宅ローンはそれぞれ違う内容になっていて、金利も様々です。

このように種類豊富な住宅ローンなので、この中からたったひとつを選び抜くというのはとても大変な作業ですね。

しかし、住宅ローンは家と同じように何十年も付き合っていくものです。後悔することのないよう、家選びと同じようにしっかりと選んでおきたいものです。

ここでは、失敗しない住宅ローンの選び方についてお話していきたいと思います。

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<もくじ>

住宅ローンは自分で選ぶ?代行してもらう?

住宅ローンは、自分で選ぶ場合と、住宅を購入する際にお世話してくれる不動産業者の方に代行してもらう場合の2通りがあります。

どちらもそれぞれのメリット・デメリットがあるので、詳しく見ていきましょう。

住宅ローン「代行をお願いする」メリット・デメリット

①代行のメリット

多くの方は、家を何度も買い替えるということはほとんどありませんね。一生に1度、もしくは多くても2~3回が限度ではないでしょうか。

そのため、家を買う場合も、住宅ローンを組む場合もほとんどの方が初心者ということになります。

すると、住宅購入に関する慣れない作業や書類準備だけでぐったり疲れてしまって、住宅ローンはよくわからないから何でもいいと思ってしまう方も少なくないはずです。

選ぶにしても、何をどう考えたらいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

こんな時、家を購入する際にお世話してくれた不動産会社が、「お手続き代行しますよ」「金融機関を紹介しますよ」と言ってくれると、安心しますね。

面倒な手続きの連続の中ならなおさら、そのままお願いしたくなるものです。

住宅ローン選びの代行をお願いすると、面倒な書類準備や作成、提出、銀行とのやり取り等を代わりに行ってもらえるので、不動産業者から言われた通りの書類だけ(住民票等)を準備して、「ここに名前を」等と言われた通りに書き込めばいいだけです。

さらに、不動産会社ではそれぞれ、提携ローンというものを持っていることが多いのです。

提携ローンを利用すると、審査に通過しやすくなったり、住宅ローンの金利が低くなるなどの優遇がある場合もあります。

他にも借金がいくつかあり、普通に銀行へ事前審査をお願いしたのでは通過しないだろうと思われる状況でも、不動産会社の提携ローンなら通過できてしまうということもあります。

このように代行をお願いすると、様々な負担を軽くして、より好条件でローンを組むことができるのです。

②代行のデメリット

もちろん、メリットばかりではありません。

実は、住宅ローンに関して自分で知識を増やす努力をしないまま、不動産会社に代行をお願いしてしまうと、もしかすると10万円以上のお金を損してしまうかもしれないのです。

というのも、不動産会社が金融機関との手続きを代行すると「ローン事務代行手数料」が発生してしまうからです。もちろんこの手数料を負担するのは住宅ローンを組むあなたです。

この代行手数料の金額は、その不動産業者によって違ってきます。0円で行ってくれるところもあれば、3~5万円程度のところもあれば、50万円もかかってしまうところもあるのです。

しかも、不動産会社は「代行を頼まなければ発生しないお金」という説明をしないことが多いのです。

同時に、よくわからないため、請求されるがままに当たり前のように支払ってしまう顧客も多いというのが実際のところです。

また、住宅ローンを組む時というのは、何千万円ものお金が動きますね。すると、数千円や数万円の諸費用は安く感じてしまったりもします。さらに、様々な不慣れな手続きが続くために、それぞれの費用の適正価格やなぜ支払わなければならないのか、という点に疑問を持ちづらくなってしまうのです。

さらに、銀行に支払うべき事務手数料(これは誰もが支払わなければならないお金)などもあるため、これと「ローン事務代行手数料」の名前が近いため混同しやすいというのも、当たり前のような請求と支払いが成立してしまう理由のひとつです。

しかし、損はしたくないものですね。

住宅ローンはよくわからないので、手数料を支払っても代行してもらった方が助かる、と思う方はもちろんそのままお願いしていいのですが、この時「代行手数料はいくらですか?」と必ず先に確認しておきましょう。

10万円以内で、代行内容を確認した上で納得して支払うのであれば問題ないでしょう。

また、不動産会社の提携ローンを利用することで金利が他行よりも優遇される、審査に通過しやすくなるというメリットがある場合は、手数料を支払っても得となるかもしれません。こんな時はお願いしてもいいかもしれませんね。

さらに、なかなか審査に通過できそうにない状況で、自分で銀行へ出向くこともできず、よくわからないという場合も代行手数料を支払うだけの価値があるかもしれません。

しかし、10万円以上の高額費用で、「支払うのは当然」という説明で、特別な優遇もない場合は、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。

基本的に不動産会社は提携ローンを利用するように勧めてきます。その理由は以下の通りです。

・提携ローンを利用すると代行手数料を受け取ることができる

・提携ローンを利用すると、融資実行までしっかりと見届けることができ、突然売買契約を解除される心配もない

実は、住宅購入者が自分で住宅ローンの手続きをしてしまうと、書類に不備が発生し、審査に通過できなくなってしまったり、融資実行日に実行されなくなってしまうという危険性もあるのです。

突然、予定していた融資をしてもらえなくなると、住宅の購入そのものができなくなってしまいますね。

せっかく売れたと思ったのに、住宅ローンの手続きがスムーズに進まないために物件売買が振り出しに戻ってしまうのでは、不動産会社も困ってしまいます。

このようなことのないように、不動産会社は確実に審査通過できるよう手続きを代行し、提携ローンで融資実行まで見届けたいのです。

さらに代行手数料までもらうことができれば、不動産会社にとってはいいことづくしですね。

しかし不動産業者が代行すると、以下のようなことは無視されてしまいます。

・顧客にとって利便性のいい金融機関かどうか
・返済しやすいローンかどうか
・手数料等の諸費用が安いかどうか

そうですよね、不動産にとっては、「今後この人がしっかり返済していけるかどうか」よりも、「今、この住宅を無事購入してくれるかどうか」が重要なのですから。

しかし、住宅ローンを組む方からすると、重要なのは「今買えるかどうか」よりも「今後返済していけるかどうか」の方が重要ですよね。

ですから、もし住宅の購入を決めたのであれば、家を選んだ時と同じように、ぜひ自分の目でも様々な金融機関の住宅ローンを吟味していただきたいと思います。

様々なローンの内容や自分にとって利便性がいいかどうかなどをチェックしたうえで、不動産会社から提携ローンについて話を聞くと、どのローンを組むのが一番いいのか、自分なりに判断しやすくなるでしょう。

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住宅ローン「自分で選ぶ場合」メリット・デメリット

①自分で選ぶメリット

代行をしてもらう場合のメリット・デメリットを見て、不動産会社の提携ローンを利用する気になれないという場合は、自分で手続きを行うという選択をしてもいいでしょう。

実際に不動産会社が代行している住宅ローンの手続きというのは以下のようなことになります。

・事前審査や本審査に必要な書類を準備する(申込書や同意書等、銀行から受け取って記入して提出するものもあれば、住民票や源泉徴収票、健康保険証等身分を証明するものも必要ですし、建築工事請負契約書や土地の公図、測量図、不動産登記簿謄本など購入する土地や物件に関する書類も準備しなければなりません)

・審査のために必要な書類を銀行に提出する

・審査結果を受け取り、契約の段取りを決める

・契約や抵当権設定に必要な書類を準備する(ローンの契約書や抵当権設定関係の契約証書など)

・契約日、融資実行日に契約者本人と一緒に銀行に行く

実は、どれも自分でしようと思えば、できることばかりなのです。わからなくても、金融機関の窓口に聞きに行くと教えてもらえます。

自分で頑張ると「ローン事務代行手数料」を支払わずに済むので、もしかすると場合によっては50万円もの大金を手元に残すことが出来るかもしれませんね。

②自分で選ぶデメリット

住宅ローンの手続きはもちろん自分で行うことが出来るのですが、申し込みに必要な書類だけを見ても、様々なものがありますね。

これらの書類を全て用意し、記入するべきところにしっかりと記入し、不備のないよう準備しなければなりません。もちろん、わからなければ銀行窓口で丁寧に教えてもらうことが出来ますし、誰でもやろうと思えばできることばかりではあります。

ただ、面倒な作業が多くなりますし、不慣れな手続きになるので当然時間もかかることでしょう。

もし書類に不備があると、何度も金融機関とやり取りしたり、窓口まで行かなければならないことも増えるかもしれません。

金融機関が遠いと、交通費もかかってしまいますね。

仕事をしていて、金融機関の窓口が開いている時間に行くことが出来ないという場合は、仕事の休みをとって行かなければならないかもしれません。

また、大丈夫だと思っていた住宅ローンの審査に通過できず、なかなか契約にたどり着けないということもあるかしれません。

契約までたどり着いたのに、不備が見つかって、当日の融資が流れてしまうということもあるかもしれませんね。

もしかすると、費用を支払ってでも代行をお願いしたほうが楽だったと感じることもあるかもしれません。

このように、住宅ローンを自分で選ぶか、代行をお願いするか、どちらを選択してもそれぞれにメリット・デメリットがあります。

しかし、損をしないためには、以下のことをしっかりと覚えておき、ローンに関する様々な知識も持っておくことが大切です。

・住宅ローン手続きは、業者の代行がなくてもできるが、少々面倒

・住宅ローン手続きは、自分ですると「ローン事務代行手数料」は発生しない

・住宅ローン手続きを、不動産会社に代行してもらうと「ローン事務代行手数料」が発生する(金額は0円~50万円と様々)

・住宅ローン手続を、不動産会社に代行してもらう(不動産会社の提携ローンを利用する)と、若干金利が優遇されたり審査に通過しやすくなることがある

知識があることで、不動産会社が不当なお金を請求してきても騙されることもありませんし、頑なに「何が何でも自分で頑張る」と思い込む必要もなくなります。

このローン手続きが簡単か大変かというのも、人によって感じ方が全く違ってくるので、事前にローン手続きに関して調査し、自分ができることなのかどうか確認しておくと、不動産会社から「代行しますか」と言われたときにも、どうするべきかすぐ回答することが出来ますね。

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住宅ローンを選ぶ際、着目するべき点

では、不動産にお願いするか自分で行うか考える前に、住宅ローンを選ぶ場合、どのような点に着目しておくといいのか、見ていきましょう。

銀行の住宅ローンか、銀行以外か

住宅ローンは以下のような金融機関で組むというのが一般的ですね。

①銀行
・都市銀行
・地方銀行
・ネット銀行
・JAバンク(農協)

②金庫・組合
・労働金庫
・信用金庫
・信用組合

しかし、実は金融機関とはまた別の機関が提供している住宅ローンもあるのです。

例えば、有名なものだと、住宅金融支援機構の「フラット35」がありますね。

このフラット35は、窓口が様々な金融機関(銀行はもちろんのこと、住宅ローン専門会社の「ARUHI」やカード会社の「クレディセゾン」、生命保険会社の「日本生命」などでも取り扱っています)になっているため、銀行ローンと混同してしまうかもしれませんが、実は提供しているのは住宅金融支援機構になるのです。

同じフラット35でも、窓口がたくさんあるので、選択肢が広がりますね。

またこの他にも、地方自治体が行っている融資や、財形貯蓄をしている方が勤務先や共済組合等で組める融資(財形住宅融資)等もあります。さらに勤務先によっては、その勤務先から直接融資が受けられる場合もあるでしょう。

ただし、以前はノンバンクの住宅ローンのほうが金利が低くメリットが高いものが多かったのですが、最近は銀行の住宅ローンの方が金利も低い傾向にあります。

そのため、銀行から借り入れする方のほうが増えてきました。

こちらも時代の流れによって変動していくものですので、今後もずっと銀行の方が低金利かどうかはわかりません。

もし勤務先での融資や財形をしていることで受けられる融資のほうが利便性がいい様であれば、詳しい内容を勤務先を通して確認してみるといいでしょう。

ここでは銀行の住宅ローンを選ぶ場合の着目すべき点を、いくつか挙げて行きたいと思います。

・金利
・諸費用が安い
・利便性の高さ
・取引のある銀行
・特典
・審査に通過する銀行

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

ただし、基本的にはどの住宅ローンも着目すべき点は似ているので、銀行以外のローンを考えている方も参考にしてみてくださいね。

住宅ローンの「金利」

住宅ローンの金利は低ければ低いほど嬉しいですね。

しかし、たいていの銀行は顧客獲得のため、1番低い金利をポスターなどで大々的に宣伝してしますが、住宅ローンを組んだ時、必ずしもその金利で借りられるというわけではありません。

低い金利が適用されるためにはいくつかの条件があったりするのです。

また、金利は変動していくものです。そして、たいていの銀行では、申し込み時ではなく融資実行時の金利が適用される仕組みとなっています。

そのため、申し込む時には低金利でも、いざ契約し融資というときに金利が上がっていて、予定より返済額が高くなってしまうということもあるのです。

ですから、数字を見て簡単に飛びつくのは危険です。その銀行の金利の推移などもチェックし、どれ位の金利が適用になると予想されるのか確認しておきましょう。

さらに、金利には固定金利と変動金利があります。

固定金利というのは、その名の通り、決められた期間の金利が固定されるタイプです。3年固定、5年固定、10年固定、35年固定等の種類があり、その中から選ぶことができます。

変動金利はその逆で、情勢に合わせて見直され、金利が変動していくタイプです。たいてい半年に1度見直しが行われます。

その銀行ごとに得意なタイプがあり、3年固定はとても低いのに、それ以外の固定が高いという場合もあれば、10年固定が低く利用しやすいけれど3年固定や5年固定は高めという場合もあります。

変動はどこよりも低いのに、固定は全て高めということもあるでしょう。

そのため、いくらくらいの借り入れをして、何年ローンにするのか、自分なりに返済計画を立て、それに見合った金利設定を行っている銀行を選ぶといいでしょう。

期間を長めにとって返済額に余裕を持たせたいと考え、35年ローンにしたのであれば、3年固定だけが低い銀行を選んでも、お得になるのは最初の3年間だけになってしまいますね。

逆に、10年程度の短期間で返してしまいたいと考えているのに、35年固定が得意な銀行を選んでも意味がありません。

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住宅ローンの「諸費用」

住宅ローンを組む際、様々な手数料などの諸費用がかかってしまいます。この諸費用の金額も、銀行によって違うのです。金利がいくら低くても、諸費用で莫大な金額がかかってしまうと、損をしてしまいますね。

そのため、最初にどれくらいの諸費用がかかるのかも確認しておくことが大切です。

たいてい請求される諸費用とは、以下のようなものになります。

融資事務手数料

3万円~5万円程度の範囲内で、一律いくらと決めている銀行もあれば、融資額に応じて融資額の〇%(たいてい0.5%~2%程度)と設定していることもあります。

一見、0.5%というと安いように感じられますが、3,000万円の借り入れに対しての0.5%は15万円です。結構な金額ですね。さらに3,000万円の2%となると60万円です。

また、何十万円もの融資手数料がかかるのに「非常に低価格!」「他にはない安さ!」などと表現している銀行もあるので、融資手数料の相場を知らない方は簡単に騙されてしまいますね。

いくつか気になる銀行の融資手数料を調べて、見比べ、きちんと検討しておくことが大切です。

ただし、融資手数料が高額だけれど、金利がとても低かったり保証料が無料になる等、他の諸費用の部分で割引されていることもあります。

その逆で、融資手数料だけが安く、金利も保証料も高いという場合もあるので、融資手数料だけにこだわるのではなく、全体的に見て検討することが大切です。

ローン保証料

この保証料は、保証会社に支払うお金です。万が一ローンが支払えなくなった時、ローンの残債を全て保証会社に肩代わりしてもらうため、先にお金を払いお願いしておく仕組みとなっています。

しかし、本当に払えなくなり、保証会社が肩代わりしたとしても、ローンがなくなるわけではありません。

支払う場所が金融機関から保証会社へ変わるだけのことです。

つまり、万が一の時、ローンを組んだ人ではなく、金融機関が困らないためにお願いしておく保証会社ということになりますね。

この保証料も金融機関によって違ってきますし、審査状況によっても変わってきます。相場は、借入額1000万円に対して20万円程度と言われていますが、保証料0円の金融機関もありますし、審査の結果リスクの少ない人だと判断されると割引してくれることもあるのです。

融資手数料と併せて、保証料もどれくらいになるのか、調べておく必要がありますね。

ただし、この保証料は「一括前払い型」を選択し、先に支払っておくと、繰上げ返済の時に返金してもらえるのです。

途中で繰り上げ返済をして借り入れ期間が短くなると、短くなった期間分返還してもらえますし、全額繰上げ返済や借り換えなどをすると、その時にもまた経過年数に応じて返金してもらえます。

借り換えの場合は、返金された保証料を次の住宅ローンの諸費用として利用することもできますね。

(※保証料の支払い方法は「一括前払い型」と「利息組み込み型」があり、利息組み込み型を選択すると返金はありません。)

印紙税

こちらはどの銀行も一律です。以下のように、融資額に応じて変わっていきます。

500,001円~1,000,000円・・・1,000円の印紙
1,000,001円~5,000,000円・・・2,000円の印紙
5,000,001円~10,000,000円・・・10,000円の印紙
10,000,001円~50,000,000円・・・20,000円の印紙

登記費用

土地を購入すると、その土地の所有者として認めてもらうために所有権移転登記をしなければなりません。さらに住宅ローンを組むと、万が一支払えなくなったときはその土地は銀行のものになることを示すための抵当権設定登記というものをしなければなりません。

この様な登記をする際、司法書士への報酬や登録免許税が発生します。

司法書士への報酬額は依頼する司法書士によって違ってきますし、所有権移転登記は、固定資産税評価額×税率になるので、税率によって金額が変動していきます。また、抵当権設定登記費用は借入額に0.4%をかけた金額になります。

登記費用は評価額や購入費、税率によって変動するので、一概にどれくらいとは言えないのですが、たいてい1,000万円の土地に対して20万円以上はかかると言われています。

団体信用生命保険料

住宅ローンの契約者が高度障害状態になったり亡くなったりした場合、住宅ローンの残債を全額肩代わりしてくれるという保険です。

これは保証料と違い、肩代わりしてもらった後保険会社に残債を支払う必要はありません。

ローンは全額なくなるのです。

銀行の場合、保険料は毎月の返済の中に含まれているので、別途支払う必要はありませんが、フラット35などを選択した場合は、返済の他に保険料を支払う必要があります。

この場合の保険料は、借り入れ残高に応じて変わっていきます。

銀行系の場合は加入の義務がありますが、フラット35の場合は任意となります。

この他にも、火災保険料、地震保険料、固定資産税、不動産取得税や引っ越しにかかる費用等、住宅を購入する際にはたくさんの費用がかかります。

今後住宅ローンの支払いも追いかけてくることになるので、できれば諸費用は少しでも安く済ませたいですね。それぞれの金融機関でのトータルの諸費用を確認しておくといいでしょう。

また、これらの諸費用は現金で用意しておくのが望ましいのですが、用意できなくても住宅ローンを組むことはできます。

銀行によってはこの諸費用も住宅ローンの中に一緒に組み込んでくれることがあるからです。住宅ローンは他のローンより金利が低いので安心ですね。

また、組み込んでもらえなくても、諸費用のための「諸費用ローン」というものを用意している金融機関もあります。現金が用意できなくても、住宅ローンを組む方法があると安心ですね。

しかし諸費用ローンは住宅ローンより2~4%程度金利が高い傾向にありますし、住宅ローンに組み込んだ場合は、返済額が増えたり、期間が延びたりしてしまうので、なるべくは先に支払ってしまった方が安心です。

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住宅ローンの「利便性」

住宅ローンの金利も低く、諸費用も安く、いい銀行を見つけられたと思っても、利便性が低いと今後不便を感じることが増えてしまうかもしれません。

例えば、店舗やATMが近くになく、毎回の返済のために振り込み手数料がかかるのでは困りますね。また、繰上げ返済をしたいと思っても、交通費をかけて時間をかけて店舗まで出向かなければならないというのも不便です。

支払いに関することで相談したくても、店頭窓口まで行くのが大変だと躊躇ってしまうものです。

何か困ったことがあったときでも、すぐに行ける場所に窓口があると安心ですね。

もしくは、店舗やATMが近くになくても、インターネットから様々な手続きができる場合や、毎月手数料無料で別の銀行口座から引き落とし口座へ振り込むことができる場合もあります。

今後長い期間つきあっていく銀行になるので、自分にとって利便性がいいのかどうか、しっかり検討することが大切ですね。

さらに、繰上げ返済についても併せて確認しておくといいです。

その銀行によっては1万円から返済できるところもあれば、50万円や100万円まとまらないと受け付けてくれないところもあります。

さらに、住宅ローンの繰り上げ返済をする際に手数料がかかる場合もあれば、無料の場合もあります。かかる手数料も、返済する額に応じて変動する銀行もありますし、一律いくらと決めている場合もあります。

繰上げ返済は、利息を減らし返済期間を短くすることができるとても便利でお得な方法ですので、ぜひ活用していきたいですね。

今後どのように返済していきたいのか(繰上げ返済を頻繁に行いたいのか、何年で支払い終える予定なのかなど)返済計画がしっかり立てられているなら、その計画にあった銀行を選んでいくことも大切です。

取引がある銀行の住宅ローン

住宅ローンを組みたいと思っている銀行と元々取引があった場合、金利を優遇してもらえることがあります。

さらに、給与振り込み口座であったりすると、わざわざ給料日にお金を移動させる必要がないので便利ですね。銀行側も、お給料が振り込まれる口座と返済口座が一緒だと、返済を怠る心配が少ないため、安心して貸してくれる傾向にあります。

元々取引がある相手だと信用性も高いため、審査も通過しやすくなるでしょう。

住宅ローンの「特典」

その銀行から住宅ローンを組むことで、特典がついてくる場合があります。

例えば、提携しているお店でのショッピング代が割引になったり、商品券をもらえる、ポイントが付与される、マイルを貯められる等、特典は様々です。

できれば、自分にメリットのある特典がたくさんついてくると嬉しいですね。

住宅ローンは審査に通過することが大前提

利便性もよく、金利も低く、諸費用も安い、特典も豊富で、条件の良い住宅ローンが見つかったとしても、審査に通過できなければ意味がありませんね。

お金を貸してくれるかどうかは銀行側が決めることなので、どんなにお金を借りたいと思っても審査に通過できなければ他へ借り入れ申し込みをしなければなりません。

まずは住宅ローンの他に様々な借り入れ(マイカーローン、クレジットカードの支払い、リボ払い、キャッシング等)がある場合は早めに返済してしまうなど、ある程度身辺整理をして、信用性を上げたうえで申し込みをした方がいいでしょう。

 
このように、家を購入する際は、同時に住宅ローンについても様々な観点から吟味しておくといいでしょう。

すると、不動産会社が提案してくれる提携ローンと見比べて、どちらがよりメリットのある住宅ローンかを見出すことができますね。

また、住宅ローンの手続きについても銀行に聞いておくといいかもしれませんね。

詳しい手続き内容や必要書類などを聞いておけば、自分で住宅ローンの手続きを行う場合の様々な負担と、代行をお願いした場合の手数料を天秤にかけ、どちらがよりメリットがあるのかを考えることも出来るでしょう。

住宅ローンを吟味するというのは地味で面倒な作業ではありますが、ローンは自分のためのものですし、長い付き合いになるので、損をしないためにもぜひしっかりと検討してみてください。

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