マイカーローンの契約は保証人が必要ですか?

マイカーローンでは基本的に保証人が必要ではないことがほとんどです。

しかし、保証人不要のマイカーローンでも、利用者の条件によっては保証人が求められるケースがあります。また、マイカーローンに保証人をつけることで融資条件が変わってくることもあります。

ではどういう場合に保証人が必要となるのでしょうか。

また、マイカーローンの保証人にはどのような人を立てたらいいのでしょうか。保証人を求められたときに、保証人が立てられない場合にはどうしたらいいのかなどを含めてご紹介していきます。

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保証人が必要ないマイカーローンが多いのはどうして?

マイカーローンでは数十万~数百万と、比較的大きな額を借りることになります。それにもかかわらず、保証人を必要としない商品が多いのはどうしてなのでしょうか。

ディーラーで手続きするクレジットの場合だと、自動車の所有権はクレジット会社にあります。

つまり、もしも支払いに支障が出たとしても、自動車を引き上げ、売却することで残債分に充当することができるのです。

クレジット会社としては自動車という担保があるので、大きな損失を出す可能性が低いのですね。マイカーローンのクレジットは審査に通りやすいと言われるのには、このような理由があります。

一方、ディーラーのクレジット以外のマイカーローンでも保証人が不要のものが多いのですが、こちらは審査に通るために「指定の保証会社での保証が受けられる」という条件をクリアする必要があります。

この保証会社が保証人の代わりをしてくれるために利用者が個人で保証人を立てる必要がないわけです。

もしも利用者がマイカーローンを払えなくなった場合には、保証会社が金融業者にローンの残債を支払います(もちろん保証会社がローンの肩代わりをしてくれるのではなく、利用者は保証会社にその代金を返済しなければなりませんが)。

基本的には保証料は利用者が負担するのですが、金融業者の視点で見れば個人の保証人を立てるよりもさらにリスクが低くなるからでしょうか、その費用を金融業者で負担するケースもよく見られます。

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そもそも保証人ってどんな人?

保証人とは借り入れする人の支払い能力について、責任を持って保証する人のことです。
ローンなどの契約時、その旨を記載した書類にサインし、捺印します。ローンがスムーズに返済されている限りは、保証人がすべき仕事は特に何もありません。

しかし、お金を借りた方がローンを支払えなくなった場合には、話は別です。本人の代わりに残債に対しての支払いの義務が生じるのです。

捺印した書類の中には「支払いに問題が生じた際には、本人の代わりに保証人が返済します」といった内容が含まれているからです。そのため、連帯保証人を引き受けると、その後自身が融資の申し込みをする際に審査のマイナスになる可能性があります。

その「連帯保証人」ですが、実は保証人には「保証人」と「連帯保証人」との2種類があり、その内容は全く異なっています。

保証人

支払いが滞っている場合でも、本人に支払い能力がないケースと、能力があるのにもかかわらず支払っていないケースの2通りがあります。そのため、金融業者が保証人に支払いを求めてきてもすぐに保証人に支払い義務が生じるわけではなく、まずは本人に請求するように求めることが可能です。

その上で本当に本人に支払い能力がないことがわかれば、保証人が残債を引き受けなければなりません。もし複数の保証人が立てられているのなら、返済額はその人数で等分されます。例えば残り200万円で保証人が2人であれば、1人が100万円ずつ返済することになります。

連帯保証人

連帯保証人には借り入れした人と同等の支払い義務が生じるため、金融業者から支払いを求められたら本人の支払い能力の有無にかかわらず連帯保証人が請求に応じなければなりません。

本人が自己破産した場合には当然のこと、本当に支払い能力がないのかどうかを調べて欲しいと要求することもできないので、非常に厳しいと言えるでしょう。

そして連帯保証人は、ひとりで全額支払うように求められたらそれに応じる必要があります。例えば連帯保証人が2人立てられていたケースでも、もしそのうちの片方に残りの200万円が請求されたら、ひとりでその全額を負担しなければなりません。

このように、連帯人とは比べられないほど重い義務を負うことになるのが連帯保証人です。マイカーローンの場合、どちらの「保証人」が必要になるのかは金融業者の判断ということになりますが、多くのケースで、特に融資額が500万円以上など高額になればなるほど、連帯保証人を求められることが多くなるようです。

保証人に支払い責任が生じるのはいつ?

保証人にどの時点で支払責任が生じてくるかは金融業者によって異なり、1週間程度のこともあれば2、3ヶ月ほど後のケースもあります。

しかし本人と連絡が取れなくなった場合や本人に支払いの意志が確認できないなどの場合にはその限りではなく、1週間ほどの延滞でも保証人のもとに連絡が来る可能性があります。

保証人が支払わなければならないのは元金と利息だけでなく、それに延滞損害金もプラスされます。原則として一括返済が求められますが、額が大きければ分割返済になるのが一般的でしょう。

月々の返済額や返済期日に関しては、元の契約のままではなく、また改めて設定されることになります。

マイカーローンに保証人が求められるのはどんなとき?

基本的に保証人が必要ないマイカーローンで「保証人をつけてください」と言われるのは、申し込む人の支払い能力に関して「やや」疑問がつくと判断された場合です。

この「やや」というのが大きなポイントで、少しだけ足らないとみなされたことを意味します。つまり、全く基準に達していないという判断されたのならマイカーローンの審査に通らないだけで、保証人が求められること自体がないわけです。

マイカーローンに保証人が必要になる具体的なケースをご紹介しましょう。

●年収が、金融業者の設定している基準に少し足らないとき
特に年収(額面)が200万円未満だと保証人を求められるケースが多いようです。

●年収に対して年間返済額が大きいとき
年収に対する年間返済額の割合を返済負担比率と呼んでいます。年間返済額は今回申し込むマイカーローンの額だけではなく、カードローンなど他社の借り入れ分も含めて考えます。貸金業者によってはケータイやスマホ代、奨学金の返済分も含めますが、住宅ローンは含めません。

どの程度の返済負担比率になると保証人が必要になるのかは金融業者によって異なりますが、一般的には30%を超えるかどうかがボーダーラインになると考えられます。

●年収には問題がないが、安定していない業種に就いている場合
年収は基準を十分クリアしているものの、月々の収入が安定していないためにリスクがあるとみなされた場合に保証人が必要になることがあります。例えば自営業、自由業、水商売の方など。アルバイトやフリーターの方もこれに当てはまります。

●勤続年数が短い場合
正社員として勤務していても、就業してから1年未満だと、保証人が必要になることがあります。

●年齢が若い場合(未成年を含む)、もしくは学生
未成年では融資が受けられないローンは少なくありませんが、未成年でも借りられるものは必ず保証人が必要となります。また、未成年でなくても20代前半など年若い場合に保証人が求められるケースがあります。

学生用のローンを含め、未成年者が融資を受けるには親の同意書が必要です。(※未成年者でも既婚者の場合に限り、必ずしも実親である必要はありません。)

●高齢者の場合
満69歳まででなければ契約できないローンが多いのですが、中には70歳以上の方でも利用できるローンがあります。しかし70歳以上の方の契約や、完済時に70歳を超える場合には多くの場合保証人が必要となります。

●他の借り入れで延滞したことがある場合
他のクレジットやカードローンの利用で、これまで支払いを延滞したことがあると、保証人が求められることがあります。1度や2度、ごく短期の延滞程度であればそれほど問題はありませんが、何度も繰り返している方は要注意です。

何ヶ月にもわたる長期の延滞を起こしたことのある方は、信用情報に傷がついていると考えられるため、保証人以前にそもそも審査に通らない可能性があります。

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マイカーローンの保証人は誰に頼むべき?

マイカーローンを申し込んだら「保証人をつけてください」と言われた場合、誰に保証人になってもらうかは迷うところです。しかも保証人はどんな人でも良いというわけではありません。

保証人として不適格だとみなされる方に頼んだのでは、マイカーローンの審査に通らなくなってっしまうからです。それではどういう人に保証人を頼めば良いのでしょうか。

●親族
親のほか、祖父母、配偶者、きょうだい、子供など。特に未成年の方がローンを組む場合には、親を保証人にするケースが一般的です。

●成人
未成年者、70歳以上の方は保証人にはなれません。

●融資額に対して年収が低すぎない方
お金を借りる本人と同様で、年収が低いと保証人として不適格とみなされてしまいます。

●安定した収入のある方
収入があっても安定していない方、年金収入のみの方は保証人として認めてもらえません。

●正社員として勤務している方
パートやアルバイトの方が保証人として認められるかどうかは就業状況や金融業者の判断によります。正社員として勤務している方のほうが、確実性はより高いでしょう。

●勤続年数が1年以上の方
逆に言えば、勤続年数が1年に満たない方は保証人として認めてもらえない可能性が高いと言えます。

●5年以内に延滞など金融事故を起こしていない方
借り入れに対する延滞だけでなく税金の延滞でも「事故」とみなされ、保証人になれない可能性があります。軽い延滞であれば事故情報は短期間で消えますが、数ヶ月など長期にわたる延滞を繰り返している方は、まず保証人としては認めてもらえません。

●10年以内に自己破産をしていない方
自己破産など債務整理を行った方はいわゆるブラックリストに載っている状態で、本人が融資を受けられないだけでなく保証人になることもできません。

信用情報からブラック情報が消えるまでの期間は情報の内容と情報機関によって異なりますが、銀行のマイカーローンなら自己破産に関しての情報は10年程度残ってしまいます。
クレジット会社や消費者金融のマイカーローンだともう少しゆるく、自己破産から5年が過ぎれば情報が消えるため、保証人として認められるケースがあります。

一般的には「親」

保証人には特に問題がなければ親、複数の保証人が求められる場合には親族に頼むというケースが多いでしょう。全くの他人、例えば友人や会社の上司などでも可能ですが、本人に対してあまりに年下であったり年が若すぎるケースでは、保証人として認めてもらえないこともあります。

リスクばかりで、引き受けるメリットは何ひとつとしてないのが保証人という立場です。しかも、一旦保証人になってしまえば、都合が悪くなったからと保証人をやめることはできません。

他のローンと比べマイカーローンの返済には「車を売却する」という選択肢があるため、高額ローンとしては損失を抑えやすいという救いはあるのですが……。

たとえ親子の間柄であっても、人間関係を損なう恐れが多分にあるため、保証人になってもらうことを頼む側も頼まれる側も、慎重に検討するべきなのは言うまでもありません。

そして保証人を頼んだ人は相手に迷惑をかけることのないように、滞りなく返済するようにしてください。

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保証人が立てられないときにはどうしたらいい?

保証人として適切な人が見つからない場合には、ローンでの車の購入を諦めなければならないのでしょうか? いえ、必ずしもそうとは限りません。考えられる手段はいくつもあるので、まず次のような方策を講じてからローンに申し込むことをお勧めします。

保証人が不要なローンを探す

保証人が必要となる基準はローンによって差があります。特に基準が厳しいのは銀行のマイカーローン。一般的には金利が低くなればなるほど審査基準が厳しくなると言われ、保証人を求められる確率も高くなると言えるでしょう。

銀行のマイカーローンで保証人が必要だと言われても、同じ条件でディーラーのクレジットなら保証人が不要となるケースは少なくありません。

また、同じ銀行のローンでも、マイカーローンではなくフリーローンなら保証人なしで審査に通る可能性があります。ただし銀行のマイカーローンに比べると、金利は高めになります。

頭金を入れる

頭金を入れることで融資額が減るため、保証人なしでも審査に通る可能性があります。ただ、すぐに頭金が用意できなければ、ボーナスを待ったり預金したりと、購入までに若干時間がかかるのが難点ではありますが。

もし現在すでに車を保有しているのであれば、それを下取りではなく売却することで頭金を増やすという手もあります。

頭金をつくるために他で借り入れするのだけは避けてください。他社への借り入れが審査のマイナスに働く可能性がありますし、もし審査に通ったとしても二重の借金を抱えることになり、リスクが非常に大きくなってしまいます。

自動車を変更する

自動車のランクを下げる、もしくは中古車にするなどで借入額を減らせば、保証人が不必要になる確率も審査に通る確率もぐっと高くなります。選択肢としてはちょっと悔しくはありますが、すぐに車が必要な場合にはかなり現実的な方法だと言えるでしょう。

使用していないカードを解約する

たとえ実際には借り入れがなくても、カードを持っているだけで将来借り入れる可能性が高いと判断されてしまうことがあります。もし使用していないローンカードやクレジットカードをお持ちの場合には、マイカーローンに申し込む前に解約しておいたほうがいいでしょう。

時期を待つ

一旦申し込んで「保証人が必要」だと言われた場合、中には状況が少し改善しただけで保証人なしでも審査に通るケースがあります。

問題点が勤続年数や年齢であると考えられる場合には、すぐに他社に申し込んでみるのではなく、時間が許す限り時期を後にずらすのもひとつの手段です。申し込みが数ヶ月ずれただけでこれらの基準がクリアされる可能性もあるからです。

保証人代行サービスの利用は?

保証人が必要なのにどうしても見つけられないという人のために、保証人を代行する(または紹介する)サービスがあることをご存知でしょうか。

これは紹介料、または登録料を支払って、保証人を紹介してもらうという内容のものです。現在のところこのサービスは違法ではないのですが、グレーゾーンにあることは間違いないため、利用はお勧めしません。

料金は支払っているのにいつまでたっても保証人になってくれる人を紹介してもらえなかったり、後になってから高額な利用料を請求されたりといったトラブルも頻発しています。

こうした業者に支払うお金があるのなら、それを頭金に回すか、少し金利が高くなっても審査の柔軟なマイカーローンに申し込むほうがよほど建設的で、安全だと言えるでしょう。

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