マイカーローンは総量規制対象外?

お金を借りる際にはいくつかの守るべきルールがあります。そのひとつに「総量規制」があります。簡単に言うと総量規制とは「年収の3分の1を超えてお金を借りることはできない」という決まりなのですが、実はこの総量規制、全ての借り入れが対象になるわけではありません。

では、自動車の購入資金を借りるためのマイカーローンは総量規制の対象になるのでしょうか。また、総量規制という決まりがマイカーローンの審査に影響することはあるのでしょうか。

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マイカーローンは総量規制の対象にはならない!

結論から先に言うと、”一部のローンを除き”、ほとんどのマイカーローンは総量規制の対象にはなりません。

日本人の平均年収は420万円だと言われていますが、単純に計算するとこの数字の3分の1は140万円。もし140万円までしかお金を借りることができないとなれば、多くの方が新車の購入に支障が出てしまうことは間違いないでしょう。

ちなみにマイカーローンだけでなく、住宅ローン、高額医療費や緊急の医療費の貸付、おまとめローンなども総量規制の対象外となります。このように、例外も少なくない総量規制について、もう少し詳しく見てみることにしましょう。

そもそも総量規制とは?

そもそも総量規制とはどんな決まりなのでしょうか。

冒頭にもご紹介したように、総量規制とは、貸金業者からの個人の借入総額が年収の3分の1までに制限される決まりです。業者の貸し過ぎや多重債務に苦しむ方の増加が社会問題になったことを背景に、貸金業法の重要ポイントのひとつとして2010年に施行されました。

総量規制の対象となるのは「個人向け」の貸付けのみで、同じ貸付け契約であっても「法人向け貸付」「法人向け保証」「個人向け保証」は対象とはなりません。また、個人向け貸付の中にも多くの除外規定や例外規定が設けられています。

総量規制でいう年収は、税金などを差し引く前の額面の金額を指しています。そして借り入れ額は総額ですので、複数の借り入れがある場合には対象外となる借り入れ分を含め全てを足して計算しなければなりません。

例えば年収450万円で現在100万円の借入残高のある方が新たにお金を借りたいと思ったときは、

450万円÷3-100万円=50万円

となり、現状では最高で50万円までしか借り入れを申し込むことができないということになるわけです。

カードローンなどの申し込みで融資希望額が50万円以上の場合、または他社借り入れ額と合わせて100万円以上になる場合には収入を証明する書類の提出が求められますが、これは単に利用者の収入の有無を確認するためだけではなく、総量規制も関係しているのです。

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マイカーローンは?総量規制の対象となるローン、ならないローン

総量規制には除外される貸付と例外となる貸付があり、これらはいずれも総量規制の対象外となります。ではどんなものがこれに当たるのをご紹介しましょう。

「除外」されるもの
・不動産購入または不動産の改良のための貸付(=住宅ローン、リフォームローン)
・自動車購入時の自動車担保貸付(=マイカーローン)
・高額医療費の貸付
・有価証券担保貸付
・不動産担保貸付
・売却予定不動産の売却代金により返済できる貸付
・手形(融通手形を除く)の割引
・金融商品取引業者が行う500万円超の貸付け
・貸金業者を債権者とする金銭貸借契約の媒介

「例外」とされるもの
・顧客に一方的有利となる借り換え(=借り換えローン、おまとめローン)
・緊急の医療費の貸付
・社会通念上緊急に必要と認められる費用を支払うための資金の貸付
・配偶者と合算した年収の3分の1以下の貸付
・個人事業主への事業資金の貸付
・預金取扱金融機関からの融資を受けるまでのつなぎ資金の貸付

マイカーローンは除外項目にあたるので、基本的には総量規制の対象外になるんですね。

自動車の購入でも総量規制の対象になるケースも?!

しかしいくら目的が自動車の購入だったとしても、契約を結んだのが使途目的を限定しないフリーローンだったりカードローンだったりすると、総量規制の対象となってしまいます。

マイカーローンもフリーローンも同じようにお金を借りるのだから何も変わりはないのでは?と思われがちですが、実際にはこのようなところに大きな差が出てくるわけです。

フリーローンやカードローンはマイカーローンよりも審査が柔軟で契約しやすいと言われていますが、どこに違いがあるかをよく理解しておく必要があります。

総量規制の対象になる金融機関

まず大前提として、総量規制はあくまでも貸金業法の中で定められたルールです。つまり、総量規制の対象となるのは貸金業者からお金を借りた場合に限られ、貸金業者以外からの借り入れや、現金以外を借りたケースはその対象とはなりません。

ちなみに貸金業者には次が当てはまります。

・消費者金融
・事業者金融(商工ローン)
・信販会社
・クレジットカード会社
・リース会社
・抵当証券会社 など

つまり、銀行や信用金庫、信用組合、労働金庫、JAバンクなどは貸金業者には当てはまらないのです。そのため、銀行やろうきん、郵便局などからの融資は、そもそもマイカーローンでなくても総量規制の対象とはなり得ないんですね。

最近人気を博している損保ジャパン日本興亜のジャパンダ・ネットマイカーローンも、同様の理由で総量規制の対象外になります。

貸金業者の目的別ローンは総量規制の対象となる

しかし逆に消費者金融などの”マイカーローン”は総量規制の対象になってしまいます。例えば大手消費者金融のプロミスアイフルには自動車の購入費用を前提とした目的別ローン商品があるのですが、これらはマイカーローンという形でありながら総量規制の対象となる商品なのです。

この記事の最初のほうに「一部のローンを除き、ほとんどのマイカーローンは総量規制の対象にはなりません」と書きましたが、担保不要の消費者金融のマイカーローン(目的別ローン)は「総量規制の対象外」のさらに対象外となる一部のローンというわけです。

マイカーローンだと全て総量規制の対象外だと思われがちですが、勘違いしないようにしましょう。

ディーラー提携クレジットでの購入は対象外?

そうなると「ディーラー提携のクレジットで自動車を買おうと思っているんだけど、これは大丈夫なの?」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんね。

確かにディーラーと提携しているのは信販会社、クレジットカード会社などの貸金業者にあたります。でも安心してください。こちらは総量規制の対象外となっています。

ローンとクレジットは同じものだと考えられがちですが、実際には別の契約になります。ローンの場合には利用者が借りたお金で車を購入するものでローン業者と車のディーラーとの間には直接の取り引き関係はありません。

一方、クレジットは業者が自動車のディーラーに直接代金を支払い、利用者がクレジット業者にその代金を分割で返済していく仕組みです。そのため、ディーラー提携のクレジットを利用した場合は総量規制のある貸金業法ではなく、割賦販売法の範囲内となるのです。

また、クレジットカードで車を購入した場合にも同じように割賦販売法の範囲に入ります。実際にはそれほど頻度の高くないケースでしょうが、こちらも総量規制の対象外となります。

総量規制の対象にはならないが…

銀行などのマイカーローンやディーラー提携クレジットが総量規制の対象にならないことは、ここまでご紹介してきたとおりです。しかし、年収の3分の1までという法的な制限がないからといって、上限なくお金を借りられるといえば、それもまた違います。

マイカーローンの審査に通るか否かは、年収と年間返済額の比率や他社からの借入件数が大きなポイントとなります。

年間返済額は今回申し込むマイカーローンと他社からの借り入れ分を合計して考える必要があり、それらが総量規制の対象であるローンかどうかは全く関係がありません。他社からの借入件数も同様です。

例えばキャッシングを利用して毎月の返済がある場合、その額自体は大きくなくても、新たな借入では慎重な目で審査されることは間違いないでしょう。

ローン業者の判断にもよりますが、特に総量規制の枠いっぱいに近いほどの借り入れがある場合には審査に通るのはかなり厳しくなりますし、借りられたとしても希望額に届かない可能性が少なくないのです。

総量規制の対象外となるマイカーローンでも、返済に問題の出かねない状況では契約してはもらえません。まずは現在抱えている返済分の目処が立ってからローンに申し込むようにしてください。

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