契約社員や派遣社員でも住宅ローンの審査に通る?

契約社員や派遣社員でも、住宅ローンを組むことはできるのでしょうか?

「契約社員だから無理かも・・・」「派遣社員だから住宅購入はあきらめよう」等と考えている方も多いかもしれませんね。

確かに、正社員に比べると契約社員や派遣社員は不安定な雇用形態であることは明らかですが、派遣社員や契約社員が絶対に住宅ローンを組めないということはありません。

今回は、派遣社員や契約社員が、住宅ローン審査に通過するためのポイントについて解説します。

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契約社員とは?派遣社員とは?

契約社員も派遣社員も同じような雇用形態のように思われがちですが、どのような違いがあるのでしょう。

まずは、契約社員と派遣社員について、それぞれの特徴をまとめてみたいと思います。

契約社員

<雇用契約>
実際に働く企業と直接雇用契約を結びます。

<給与>
月給制、年俸制が多いですが、派遣社員よりも給料が低い傾向にあります。

<交通費>
企業によって違いますが、正社員と同じように給料とは別に交通費がもらえる場合が多いです。

<契約期間>
契約期間が満了になると更新しなければ解雇となってしまいます。

<契約期間満了の場合>
契約期間満了で解雇されてしまうと、次の仕事は自分で探さなければなりません。

<正社員になる可能性>
働きぶりによっては、正社員になれる可能性があります。

<業務内容>
派遣社員より重要な業務を経験できる傾向にあります。そのため、スキルアップやキャリアアップにつながる可能性もあります。

派遣社員

<雇用契約>
働く企業ではなく、派遣会社と雇用契約を結びます。

<給与>
時給制が多いです。時給は高く、契約社員より割高となる場合もあります。

<交通費>
交通費は時給に含まれているケースがほとんどです。

<契約期間>
契約期間が満了となると、退社となります。

<契約期間満了の場合>
次の仕事を派遣会社が探し企業と交渉してくれます。派遣会社の担当者が次の仕事を紹介してくれるまで待っているだけで大丈夫です。

<正社員になる可能性>
雇用の契約をしているのは実際に働いている企業ではなく派遣会社なので、派遣された先の企業の仕事が気に入ったとしても、その企業の正社員になれる可能性は低いと言えるでしょう。

<業務内容>
簡単で好条件の仕事が多いです。重要な業務を任されることは少ないですが、気楽に働きたい方にとってはとても働きやすい雇用形態と言えるでしょう。

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契約社員・派遣社員の住宅ローン申し込みは可能か

契約社員と派遣社員、それぞれ違いはあるものの、どちらも契約期間が決められていて、期間が終了すると契約を更新しなければ解雇となってしまうという点においては同じですね。

そのため、どちらの雇用形態も「正社員に比べると不安定」と考えられています。

「契約期間が終了しても更新するといつまでも働けるから、正社員とそれほど変わらない」と主張する方もいるかもしれませんが、もし更新したくても企業側から求められなければ更新手続きが出来ない場合もあるでしょう。

一方、正社員の場合は契約期間は定められていないため、自ら退職希望を出さなければ基本的には働き続けることが出来ます。

そのため、いつ職を失うかわからない契約社員や派遣社員よりも、安定している正社員の方が、住宅ローンを申し込んだ時の金融機関が受ける印象はいいのです。

そのため契約社員や派遣社員の場合、住宅ローンの審査には通過しにくい状況と言えるのです。

さらに、正社員になる可能性で考えると、可能性の低い派遣社員の方がさらに不安定だと言えるため、契約社員より派遣社員の方が住宅ローンを組みにくいと言えます。

しかし、ここ最近は非正規社員の割合は増え続けています。

雇ってもらえないからという単純な理由だけではなく、キャリアアップを目指すためや、家庭の事情等により非正規社員を積極的に選択している方も増えているのです。つまり正社員ではなくても、返済能力のある信頼できる方は多いということです。

そのため金融機関側も「派遣社員だから」「契約社員だから」と雇用形態だけで判断することは少なくなってきています。

一番大切なのは、印象が良い悪いよりも、返済能力があるか否かだからです。

ですから契約社員や派遣社員でも、「信頼できる人物であること」「返済能力があること」などを示すことが出来れば、住宅ローンの申し込みをすることはもちろんのこと、実際にローンを組むことも可能です。

ただし、申し込み条件に「正社員のみ」と記載している金融機関も存在しています。この場合はどんなに優良な方でも、正社員でなければ申し込むことが出来ません。

住宅ローンの申し込みをする場合は、申し込みたい金融機関の申し込み条件(契約社員や派遣社員でも申し込み可、など)を確認しておきましょう。

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契約社員・派遣社員が住宅ローン審査に通過するためには

住宅ローンの申し込み条件で「契約社員や派遣社員でも可」とされている場合、申し込みは可能です。

しかし住宅ローンの申し込みが出来たとしても、審査に通過し、融資を受けられなければ意味がありませんね。

では、契約社員・派遣社員が住宅ローン審査に通過するためにはどうしたらよいのでしょう?契約社員・派遣社員の住宅ローン審査通過のための注意すべき点について解説します。

①借入額を調整

金融機関では、年収に対しての借入額が妥当かどうか、次のような計算式に当てはめて、返済比率 (返済負担率)を出して確認しています。

「返済比率=年間返済額÷年収×100」

そして、それぞれの金融機関では返済比率の上限を定めているのです。30~40%程度を上限としている金融機関が多いでしょう。

しかし、例え申し込む金融機関で「返済比率の上限40%」と定めていたとしても、契約社員や派遣社員の場合、上限ギリギリの40%の返済比率では審査に通りにくくなってしまいます。

正社員ではない場合は、なるべく上限よりも低い返済比率になるよう借入額を調整しておいた方が安全です。

借入希望額を可能な限り少なめに設定してみるといいかもしれませんね。

②安定した収入

もちろん、年収も重要な審査要素です。

たとえば、契約社員や派遣社員でも、専門的な知識や資格があるなどで、正社員より収入が多いことがありますね。年収が高い場合は審査で有利に働くでしょう。

しかし、年収が高ければ大丈夫というわけでもありません。

高くても月々の給料額の変動が大きく不安定な場合は、住宅ローンの審査通過が難しくなりますし、年収が低くても毎月定期的に同じ額の安定した収入があることがわかれば、住宅ローンの審査に通過することも可能でしょう。

③頭金の準備

頭金をしっかりと用意できていると、借り入れ希望額を減らすことが出来ます。借入額を減らすと、月々の返済負担も減らすことが出来るため、今現在収入が低くても安心です。

また、今後契約期間が満了となり一時的に収入が落ち込むようなことがあっても月々の負担が少なければ、短期間であればしのげるかもしれません。

さらに、頭金が用意できていると、「コツコツとお金を貯められる人」として、金融機関が受ける印象も良くなるでしょう。

もし時間に余裕があるのであれば、派遣社員や契約社員の方は、いくらかでも頭金を用意してから住宅ローンに申し込んでみるといいでしょう。

④勤続年数

契約社員や派遣社員でも、同じ会社で何年も働き続けている方もいますね。このように、今後も同じ会社で働き続けることが予想される場合、年収が今後大きく変動する危険性が少なくなるため、住宅ローン審査に通過しやすくなります。

逆に、短期間で職場が変更している場合は住宅ローン審査に通過しにくくなります。契約が切れた時点で次の仕事が見つからないと無収入となってしまう危険性が感じられるからです。

たいてい、正社員の場合は「勤続年数3年以上」などと定めている金融機関が多いですが、契約社員や派遣社員の場合は、5年以上同じ会社で働いていないと難しいと言われています。

住宅ローンを検討している場合は、同じ会社で長く勤めてから申し込んだ方がいいでしょう。

⑤他社の借り入れを減らす

他社からの借り入れが多い場合は、さらにマイナスポイントとなってしまいます。契約社員や派遣社員の場合は、できる限りマイナスポイントは減らしておきたいですね。

車のローンや教育ローンなど、目的がはっきりしているローンはそれほど大きく影響しませんが、カードローンやキャッシングなど目的のはっきりしていないローンでお金を借りている場合は、完済するか解約しておいた方が安全でしょう。

その他、クレジットカードのリボ払いなども終わらせておいた方が安全です。

⑥申し込み方法

収入や雇用形態に不安がある場合は、単独ローンにこだわらず、夫婦や親子で収入合算して組んでみるのも一つの手段です。

収入合算で申し込むと、2人の収入を合わせて審査を進めていくことになるので、単独ローンよりも審査に通過する可能性が高くなります。

夫婦共働きの場合や、親子で家を購入する場合は、夫婦や親子で収入合算して申し込みしてみるといいでしょう。

また、ペアローンもお勧めです。

ペアローンにすると、1つの物件に対してローンが2本になります。夫婦や親子で債務を分け合って、それぞれが1本のローンを組むことになるため、1人1人にかかる負担を減らすことが出来るでしょう。

収入に対しての借入額も減らすことが出来るため、返済比率も低くなり、住宅ローン審査に通過しやすくなります。このように、雇用形態に不安がある場合は、家族の協力を得てみるといいかもしれませんね。

ペアローンについて詳しくはこちらもご覧ください。

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契約社員・派遣社員が審査に通過しやすい住宅ローン

銀行の住宅ローンの場合、収入や勤続年数、頭金の金額によっては契約社員でも審査に通過することは可能なのですが、契約社員よりもさらに不安定さを感じる派遣社員の場合、申し込みはできても、スムーズに審査に通過することは難しい傾向にあります。

そのため、住宅ローンに申し込む場合は、以下の様な金融機関を選んだ方が安全でしょう。

①取引のある銀行に住宅ローンを申し込む

長い付き合いのある銀行や、給料の振込口座となっている銀行へ住宅ローンの申し込みをすると、比較的審査に通過しやすくなると言われています。

また、給料が振り込まれるだけではなく、様々な公共料金の引き落としにも利用していると、金融機関はその人の毎月のお金の流れが把握できるため安心が得られます。

住宅ローンを組む場合はまず、この様にメインバンクとして利用している銀行に相談してみるといいかもしれませんね。

②住宅ローン審査が柔軟な銀行を選ぶ

ゆうちょ銀行がスルガ銀行と提携し、ホームローン「夢舞台」という商品を提供しています。この商品には、派遣・契約社員応援型というプランもあり、勤続年数や雇用形態にとらわれずに審査をしてくれるものとなっています。

この様な商品を選ぶと、契約社員や派遣社員でも審査に通過することが出来そうですね。

ゆうちょ銀行・スルガ銀行 ホームローン「夢舞台

この他にも、比較的に住宅ローン審査が柔軟な銀行を選ぶようにすると、審査通過の可能性も上がっていきます。基本的には、大手の銀行よりも地方銀行や信用金庫の方が柔軟性があると言えるでしょう。

さらに、広告宣伝費をかけていない銀行や、金利が高めに設定されている金融機関の方が住宅ローン審査に通過しやすい傾向にあります。このような金融機関は、大手よりも人気が低く、申し込み者が少ないからです。

審査通過の可能性を高めるためには、このような銀行を選択したほうが安全でしょう。

ただし、その分利用しにくさがあったり、金利が高すぎて返済が困難になりやすい等、デメリットも増えてしまいます。

スルガ銀行の住宅ローン「夢舞台」も実際は2.775%~4.175%と、とても金利が高くなっているため、収入が不安定な契約社員や派遣社員にとってはリスクが高いかもしれません。

更に変動型なので、今後さらに高金利となってしまう危険性もあります。

ホームローン「夢舞台」の金利

申し込む場合は金利を確認し、実際に返済できるのかどうか検討してからにしましょう。

③フラット35

銀行の住宅ローンにこだわらないのであれば、フラット35がお勧めです。

フラット35の審査では、申し込み本人の収入や雇用形態よりも、返済比率や購入する住宅を重視しているため、契約社員や派遣社員、アルバイトや自営業などでも審査に通過する可能性が高くなっているからです。

フラット35で定めている返済比率は以下のようになっています。

・年収400万円未満・・・返済比率30%以下
・年収400万円以上・・・返済比率35%以下

また物件に関しては、住宅金融支援機構が定める技術基準を満たしているかどうか検査機関に依頼し、適合証明書を交付してもらう必要がありますが、勤続年数や雇用形態に関する条件は厳しくないため、契約社員や派遣社員でも審査に通過する可能性が高いと言えるでしょう。

フラット35の詳しい借り入れ条件については以下もご覧ください。

住宅ローン審査が不安な方や、実際に銀行の住宅ローン審査に通過できなかった派遣社員や契約社員の方は、フラット35の利用条件をチェックし、可能であれば申し込みを検討してみるといいいでしょう。

またフラット35でも、収入合算して申し込むことが出来ます。1人だけの収入では不安だと思うのであれば、家族の協力を得て、夫婦や親子で申し込んでみてもいいかもしれませんね。

まず派遣社員・契約社員の方は、他社の借り入れを減らし、頭金を準備するなど、できる限り合格に近づくための努力をして、住宅ローンの申し込みに臨んでみましょう。

ただし、一度に複数の金融機関へ申し込みをするのは避けましょう。一気に申し込みをすると、多重申し込みとして個人信用情報に登録されてしまうからです。

多重申し込みとして登録されてしまうと、「審査に通過しにくい人」と判断され、その後申し込みをしてもそれまで以上に審査に通過しにくくなってしまいます。

多重申し込みとなってしまった場合、6か月間は登録され続けるので、複数の銀行へ一気に申し込みをしてしまった場合は6か月以上待ってから再度申し込みをするようにしましょう。

また、派遣社員・契約社員の方で、実際に住宅ローンを組んでいる方の話を聞いてみるのもいいですね。

契約社員や派遣社員でも住宅ローンを組んでいる方だと、審査に柔軟性がある金融機関や、審査に通過するためのコツなども知っているかもしれません。

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