年金生活でもカードローンの審査は通る?
退職し、年金生活を送ることになると、それまでの給料よりも少ない額で毎月のやり繰りをしなければならなくなるでしょう。僅かな年金だけが頼りなのに、家賃や生活費はそれまでと変わらずかかってきてしまいます。
まだ住宅ローンや車のローンも残っている事もあるでしょう。すると出ていくお金は同じなのに、入ってくるお金は少なくなるという現状に突き当たってしまいます。生活はそれまでとは一変してしまうでしょう。
こんな時、カードローンを利用し、少しでも生活を安定させることができると安心ですね。
しかし、年金生活の状態でもカードローン等の借り入れの申し込みがはできるのでしょうか?さらに審査に通ることは可能なのでしょうか?
1.年金生活の現状
定年退職後、直ぐに年金を受け取ることが出来ればいいのですが、60歳で定年がきても、支給開始は65歳からになってしまいます。するとその5年間の待機期間をどう過ごすかということで悩む方が多いようです。
5年だけ継続して退職後も低い給料で雇ってもらったり、アルバイトをするなどしてなんとか凌ぐことになると思うのですが、それでは収入が少なすぎることで生活出来ず、貯蓄を崩していかざるを得ない場合も多いものです。
せっかく老後にゆとりのある生活をするためにと貯めておいたお金も、年金と併せて使用できれば問題なかった所、年金の受け取れない5年間で使い切ってしまうということもあります。
アルバイトを行う予定が、思わぬ病気や事故で入院となってしまう場合もあります。こうなると生活費どころか、医療費まで嵩んでしまい、収入がない上に貯蓄ばかりがなくなっていくという事になってしまいますね。
やっと年金を受け取ることが出来るようになったとしても、厚生年金の平均額は14万円程度、国民年金は5万円程度です。
それまで第1線で働いてきた男性にとっては物足りない額と感じることでしょう。
さらに孫が生まれたり親せきや家族が増えるなどして、60歳を過ぎると何かとお金のかかる場面も多いようです。御祝い金やお小遣い、お年玉などを渡してしまうと、自分の生活費も確保出来なくなってしまいますね。
さらに今後、年金を支払わない若者が増加の傾向にあるため、この年金額もいつ減額されるかわからない現状です。
なんとか毎月の生活費は賄えたとしても、急な出費に対応できないと困ることも多いものです。
そんな時にカードローンなどを利用できると助かりますね。
2.総量規制により困難となった借入
平成22年に施行された総量規制により、借入は前年度の収入3分の1までという規制がかかってしまいました。これは多重債務者が増え、支払いが困難になった方が増えてきてしまったからです。
それにより、自己破産してしまう方も増加の傾向にありました。
そこで、借入額を制限することで多くの方が多重債務となることにストップをかけ、支払い可能な額だけを借り入れるようにすることで、回収する側の債権者も支払う側の債務者も同時に守ろうとしたのです。
しかし、この規制のために、収入のない方の借り入れが困難になってしまいました。年金もまた、その会社によっては収入と認めないこともあるため、年金生活の状態での借入は難しいというのが現状です。
ただし、年金生活だと借り入れができないと決まったわけではありません。年金を安定した収入とみなさないと決まったわけではないからです。年金もまたひとつの収入と認め、貸してくれる金融機関ももちろんあります。
また、この様な総量規制は消費者金融などの貸金業者のためのものであって、銀行系のカードローンであれば、銀行法に基づいて手続きが行われるので、銀行から借入する際には必ずしも収入がなければならないということにはなりません。
例えば収入のない専業主婦でも夫の収入を元に銀行カードローンを申し込むことが出来、夫の収入が安定していれば、審査に通過することも出来ます。
このように、収入がない主婦でも借入は可能なので、年金で収入があるなら借入する方法はもちろんあります。
3.年金収入でも可能なカードローン
年金受給者と言うのはまだ若いと感じられますが、社会的には「高齢者」という部類に入ってしまいます。高齢者になると病気や死亡率も上がってしまうと考えられています。
そのため、金融機関では、借入可能となる年齢の上限を設定しているのです。つまり、もし年金収入での借り入れが可能でも、この年齢制限にひっかかり、借入が出来なくなってしまうということもあるのです。
銀行系カードローンでは、「65歳未満」消費者金融のカードローンは「69歳未満」と設定しているところが多いです。65歳となると、丁度年金支給年齢となってしまいますね。
まずは年齢制限がどのようになっているかそれぞれの会社の条件について調べてみる必要があります。
年齢で引っかからない場合は、詳しい条件について、各銀行や消費者金融などに直接電話して確認してみるのもいいでしょう。
さらに、年金だけではなく、年金以外の収入があるとカードローンの審査に通過しやすくなる傾向にあります。
年金生活だからと言って、カードローンの申し込みを諦める必要はありません。返済能力があると認められれば、借り入れが可能になるので、貸してくれる会社を根気よく探してみましょう。
また、借入したお金の返済を滞っていたり、債務整理をするなど、個人信用情報(ブラックリスト)に掲載されるような支払事故を起こしたことがある過去を持っていると、年金になってからの借り入れはさらに難しくなってしまいます。
老後の厳しい時期に備えて、年金を受け取る前からお金に対して厳しく対応しておくことが大切です。