引越や転職があった場合カードローン会社に届け出は必要?
カードローンと言うのは、毎月の返済額も一定なので、急に多額な出費があったとしても翌月の返済に不安を覚える必要のない、便利な貸し付け制度です。
しかし、返済が分割であるために、利用が長期化していく傾向にあります。そのため、利用してすぐはそれほど身の回りに大きな変化はなくても、長くカードローンを愛用しているとその間に引っ越しをしたり、転職を考えたりなど、状況が変わってくることも十分考えられます。
このような住所変更や転職があった場合は、カードローン会社への届け出は必要なのでしょうか?
答えはYESです。
どの様な場合でも、カードローンを申し込んだ時の状況と違いが出てしまった時は必ずカードローン会社へ届け出をしなければなりません。
届け出ることでカードローン自体を利用できなくなるのでは?と心配し、躊躇ってしまう方も多いようですが、実は届け出を行わないことのほうが危険なのです。
引っ越しや転職をしたのにそれを申告せず、何かのきっかけでバレてしまった場合、利用停止となってしまったり、強制解約となってしまう場合もあるのです。
こうなってしまうと、また新たにカードローンを申し込むことも難しくなってしまいますね。
そこで、各種届け出についての注意点や届け出を行うべき時期などについて詳しくお話していきます。
1.カードローン会社に登録している「住所変更の注意点」
カードローンを長く愛用していると、申し込みをした時には予定していなかった家を購入したり、転勤により引っ越しを余儀なくされるということもあるでしょう。
転勤による引っ越しだと、辞令が出てから早ければ1週間程度で別の勤務地へ異動しなければならなくなるので、突然様々な手続きに追われることになります。
この場合、カードローン会社への住所変更手続きを後回しにしてしまったり、届け出自体を忘れてしまうということも多いのではないでしょうか。
他の理由での引っ越しも、荷造りや近所へのあいさつ回り、新居の確保などでどうしても慌ただしくなってしまうものです。
もし、引っ越したのに、カードローン会社へ住所変更の手続きをしないままにしていたらどうなるのでしょう?
返済を滞っていた場合、催促の手紙が届かなかったり、電話連絡が出来ないということになり、金融機関からの信用をなくしてしまいます。
期日までの支払いをきちんと行っていれば、すぐにカードローン会社に引っ越しの事実を知られることはないのですが、カードローンの利用明細やカードの更新に関することで送付したはずの書類が、宛先不明で戻ってしまうことがあると、住所変更の事実は簡単に知られてしまいます。
ただ「届け出を忘れていただけ」だとしても、カードローン会社側からすると「逃亡」と同じことなのです。
どの様な理由にしろ、連絡手段が途絶えてしまうと、万が一支払いが滞っても督促することができませんので、不安を感じるのは当然ですね。
カードローン会社は連絡先を突き止める努力はしますが、それでも確認がとれず、利用者からの住所変更の届け出もない場合は、強制的に取引停止とするでしょう。
連絡先が分からない相手にさらなるお金を貸し付けることで持ち逃げされてしまうリスクを避けると同時に、利用停止になったことで相手側から何かしらの連絡があることを期待しての手段です。
それでも連絡が取れない場合は強制的に解約となってしまうこともあります。
こうなると今後のローン申し込みにも影響が出てしまいますね。
まずは引っ越したらすぐに住所変更手続きを行うこと、万が一忘れてしまっても、利用停止になったらすぐに連絡を入れることを頭に入れておきましょう。
しかし、利用停止になってしまってから連絡をしても、その後住所変更手続きが完了し、利用再開できるまでに数週間かかってしまうこともあります。
住所変更は電話口で伝えただけでは完了しないからです。
確実にそこに住んでいるという確認をとるため、運転免許証や保険証など新住所が確認出来る書類と同時に住所変更届というものを提出しなければなりません。
その書類の郵送に時間が取られてしまうのです。
カードローンを常に利用していたい場合は、利用停止期間が長引いてしまうと困りますね。ですから、すぐにはばれないだろうと安心せず、早め早めの手続きを行うことが大切です。
もし引っ越しなどの予定がある場合は、早めにカードローン会社へ連絡をし、引っ越してすぐに変更届を提出できるよう準備しておくと、連絡不能な期間を失くすことが出来るので、信頼関係を深めることが出来るでしょう。
また、電話番号の変更も同じです。
引っ越しと同時に固定電話番号の変更もあった場合は、住所変更と同時に手続きが出来るのですが、住所は変わらないけれど届け出ていた携帯電話の番号が変更したという場合も、届け出るようにしましょう。
携帯電話の番号変更について、届け出を提出しなければならないという規定はありませんが、貸しつける側が電話をかけた際、繋がらないということになると、信用をなくしてしまうかもしれません。
今後も長期的にカードローンを利用して行きたいと考えるのであれば、貸しつける側の立場になり考え、必要な手続きはきちんと行っていくことが大切です。
2.転職時のカードローン会社の届け出の注意点
会社の倒産や、リストラ、自分の夢を追うためや家族のためなど、様々な理由から転職となってしまうこともあるでしょう。この場合、カードローン会社へ連絡を入れなければならないのですが、転職の届け出は、住所変更の届け出を行うよりも躊躇(ためら)いやすいものかもしれませんね。
勤務先や収入、勤続年数などを総合的に判断され審査合格となり、カードローン利用開始となったわけですから、申し込んだ時と大きく状況が変わってしまうと、場合によっては利用自体が不能となってしまうのでは?と考えるのは当然です。
また、転職する際は新しい仕事が軌道に乗るまで収入が不安定になったり、一時的に無収入となってしまうこともありますね。この時にカードローンが利用出来なくなってしまうととても困るものです。
そのため、転職の事実を隠そうとしてしまう方が多いようです。
しかし、転職を理由にカードローンが利用出来なくなるということはありません。カードローン利用中の転職を禁止するという規制もないのです。
ですから、転職するからと不安を感じたり、慌ててカードローンを解約する必要はありません。まずは転職をしたら、きちんと届け出るようにしましょう。
もし届け出を怠り、転職の事実が何かのきっかけで後からカードローン会社に知られてしまった場合、利用停止となってしまったり、強制的に解約手続きを取られてしまうかもしれません。
しかし、届け出を提出する時期には注意が必要です。
届け出は転職してから
転職先が決まらない段階で退職してしまった場合、その事実をカードローン会社へ届け出てしまうと、「無職」となってしまうので、いくら転職するつもりでもカードローンの利用は出来なくなってしまうでしょう。
カードローン会社としても、今後の見通しが立たない状態の無職の方へお金を貸し出すわけにはいかないのです。
次の就職先が見つかるまでの間というのは、収入がないのに就職活動などでそれまでよりもお金が必要になってくるものです。ここで利用停止となってしまうのは困りますね。
この場合、まずはカードローンを利用しながらでも、きちんと就職し、安定した収入が得られるよう最善を尽くしましょう。
今後の予定が決まり、転職し、落ち着いてから届け出を提出すると、転職先での収入があるので、利用自体を停止にされてしまうことはありません。その後も同じように利用して行くことが出来るでしょう。
ただし、再就職先が決まらなかったり、返済が難しいと思われた場合は無理をせずにすぐに申告し、“借りること”ではなく、それまで借りていたお金を“どう返済していくか”ということを相談することが大切です。
限度額の変更
転職をするとそれまでの年収と違いが生じてしまうものですね。収入が増えるのであれば問題はありませんが、軌道に乗るまでは収入が減ることのほうが多いのではないでしょうか。
消費者金融のカードローンを利用しているのであれば、総量規制により、収入の3分の1までしか借りることはできません。ですから、転職の事実を報告すると同時に収入についての申告を行うと、収入額に応じて限度額が低く設定し直されてしまうでしょう。
これを恐れて転職の事実を申告しない場合もありますが、隠していたことがばれてしまった場合、信用を無くし、その後の利用が出来なくなってしまったり、とても低い限度額にされてしまう危険性があります。
利用出来なくなってしまうよりは、収入に応じた限度額を設定された方がいいですね。
不便かもしれませんが、収入が減るとそれまでと同じようなお金の使い方をしていては赤字を招いてしまいます。返済出来るはずと思っていても想像以上に難しくなってしまうこともあるでしょう。
総量規制というのは一見不便な規制と思われがちですが、収入に応じて限度額が低く設定されていれば、気づかないうちに借りすぎていて返済出来なくなってしまうという事態を免れることができるので、利用者を守るための大切な規定とも言えるのです。
一度限度額が低くなってしまっても、また収入が増えた時に申請を行えば、その収入に応じた限度額まで引き上げてもらうことも可能です。
一度でも延滞してしまうと信用情報に傷がつき、その後の借り入れにも影響してしまうので、まずは確実な返済を第一に考え、カードローン会社からの信用をなくさないよう、必要な手続きをきちんと行っていきましょう。
基本的には、意図的に届け出を提出しないなどの悪質な場合を除き、カードローン会社も柔軟な対応をしてくれるものです。もし届け出を忘れてしまっていたという場合はきちんとその旨を伝え、指示通りの手続きを行いましょう。
但し、住所変更や転職の届け出をしないまま返済を滞ってしまうと、例え届け出を忘れていただけだとしても悪質な利用者と判断されてしまうかもしれません。
信用を無くさないためには、返済だけは確実に行っていくことが大切です。