カードローンの返済を滞納し続けるとどうなる?
カードローンは、銀行のキャッシュカードのように、専用のローンカードを使うことで、借り入れや返済がATMなどでも出来る利便性の高いカード型ローンです。
以前は、各金融機関専用のATMでしかほぼ利用できませんでしたが、大手銀行やコンビニATMなどでも利用できるカードローンが多数登場したことで、より気軽に利用できるようになりました。
しかし、いくらカードローンが気軽に利用できると言っても、お金を借りたならば、当然きっちり約定日に返さなければなりません。
カードローンの返済を銀行引き落としに設定していなかった場合、カードローンの返済日をつい忘れてしまったということが起こりやすく、銀行のキャッシュカード感覚で借りられるため、つい予定よりも借り過ぎてしまい、その後返済が滞るというケースも従来のローンよりも多くなっているようです。
では、カードローンを利用している際に、何らかの理由で返済を滞納し続け、そのままにしておくとどうなるのでしょうか?
また、そうなった際にはどのような対処をするべきなのでしょうか?
1.まず金融会社から通知が届きます
まず、約定日にカードローンの返済を行わなかった場合、銀行のカードローンならば保証会社、銀行系の消費者金融ならばその金融会社から、約定日に返済を確認できなかったという旨の通知、および入金の督促ハガキや封書が届きます。
金融機関によっては、携帯電話あてに督促の電話がかかってきますが、はじめての支払い延滞であれば、しつこく入金を催促されることは、ほぼありません。
また、滞納をすると約定日から入金の確認がとれるまで、カードローンの借り入れ可能枠が残っていても、新規借り入れができなくなります。
金融機関によって、入金確認から利用再開までに1~3営業日かかるため、使いたい予定がある場合の延滞には十分に注意しましょう。
2.さらに滞納すると督促状が届きます
最初の金融機関からの督促を無視し、そのまま指定の入金期限まで滞納を続けた場合、
自宅あてに督促状が届くようになります。
家族にばれないようにと、カードローン申込み時に自宅郵送不可に設定していても、督促状は容赦なく自宅へ届くため、どうしてもばれたくない人は滞納のしすぎには注意が必要です。
3.督促状を無視すると取り立て開始
さらにこの督促状をも無視し続けた場合、金融機関からの取り立て行為が始まります。
取り立てに関してテレビ等の影響で暴力的なイメージがあるかもしれませんが、実際は法律で取り立て行為が厳しく制限されているため、担当者から電話や訪問による返済の催促が行われる程度で、怒鳴られたり殴られるようなことはありません。
ただし、ここまでくると滞納期間も長く、かなり厳しい内容の話となりますから、穏やかな話し合いになる可能性は低いと思ったほうが賢明です。
4.遅延損害金が多額に
この頃になると、遅延損害金も膨れ上がってきているため、返済の総額は当初返す予定の金額よりもかなり増えていると考えられます。
遅延損害金とは、延滞日から発生する特別利息のことで、金融機関にもよりますが、通常の利息よりも高い利率に設定されており、時間が経つほどに返済額が膨れ上がる非常にやっかいなものです。
延滞が長期になると、遅延損害金が当初の元金を超えるというケースも少なくありません。
5.全額一括返済を請求
では、その取り立てすらも無視し続けた場合ですが、期日を設けて全額一括返済を請求されることになります。
なぜ、支払えないのにいきなり全額一括請求されるのかと疑問に思うでしょうが、これは、もうどうやっても支払う気がない、または、支払い能力がないと判断した場合に、金融機関が法的手段をとるための前準備として行う手続きです。
6.差し押さえ
そして、ここで一括返済ができなかった場合には、最終的に差し押さえが行われます。
差し押さえとは、強制的に借金を返してもらう法的手段のことです。
一般的に、給料の差し押さえから実行されることになり、金額が大きい場合には、家や車などの差し押さえも行われることもあります。
この差し押さえに関しては、裁判所の許可を得たうえで行われる法的手段ため、一切逆らうことはできません。
このように、カードローンの支払いを無視して延滞し続けても、最終的には強制的に支払うことになり、返済から永遠に逃げ続けることは今の日本の法律ではほぼ不可能です。
お金も売り払う財産もないから、どうしても支払えないという場合を除き、延滞に気付いたらすぐに指示された方法で返済を行うようにしましょう。
すぐにお金が用意できず、返済日を延長したい場合の対処法としては、自分から金融機関の担当者へ連絡をするという方法があります。
先に、カードローンの支払いを延滞する旨と、何月何日には必ず支払う等、具体的な連絡をいれておきましょう。
何度も延滞を繰り返している場合を除いて、大抵の金融機関が連絡ありの延滞には柔軟に対応してくれます。
周囲にばれたくない時も、延滞に気付いた時点ですぐに連絡をいれておくと、あらためて自宅や会社等に電話やハガキが来ることはないので安心です。
また、金融機関にもよりますが、毎月の返済ががどうしても困難な場合、返済金額の減額等の交渉に応じてくれることもあるので、担当者との話し合いは無視せず、正直に自分の状況を話してみることも大切です。