カードローンの借金が残っているのに刑務所に入ったら?

カードローンの借金が残っているのに刑務所に入ったら?
普通に暮らしていたら、ほぼ経験することはありませんが、カードローンの借金が残っている状態で、刑務所に入ってしまったら、そのカードローンの借金がどうなるのか、疑問に思ったことはありませんか?

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また、配偶者や家族に借金の返済義務は発生するのでしょうか?
気になりますよね。

自分はそういう事態にならないとしても、家族や親しい友人がそのような困った状況に追い込まれることがあるかもしれません。

そんな時のために、ここでは刑務所に入ってしまった際に、カードローンの借金がどうなるか、どうしたらよいのかについて、簡単にお話したいと思います。

まず、基本的にカードローン契約をした際の約束事として、契約者の住所が変更された場合、すみやかにカードローンの会社に連絡しなければならないという事項があります。

出所後にカードローンの残高を返済する気持ちがあるならば、必ず住所変更(住所は刑務所になります)の手続きを済ませておくようにしましょう。

住所変更は、本人以外でも委任手続きをすることが可能です。

カードローン業者によっては、委任状等や証明書等が必要になる場合があるので、代理で手続きをする際には、先に金融機関へ問い合わせてみると良いでしょう。

基本的に、住所変更を済ませたら、刑務所内にいる間の支払いを休止してもらい、出所後にカードローン担当者と相談しながら、残額の支払いを再開することになりますが、出所後に、お金がたくさんある人は少ないと思います。

その辺りは、カードローン会社も良くわかっていますから、金利部分の緩和や元金だけの支払い等、柔軟に対応してくれる場合が多いようです。

刑務所に入った人からの借金回収は難しく、時効になることも多いため、カードローン会社としては、支払う意思があるだけでもありがたいということでしょう。

 

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ブラックリスト扱いになってしまう

しかし、残念ながら、住所変更の手続きをきちんと行ったとしても、債務事故を起こしたことには変わりないため、ブラックリストにはしっかりと掲載されることになります。

ブラックリストに掲載されると、以降、五年間はカードローン等の契約ができなくなるのでその点には十分注意しましょう。

このように、住所変更等の手続きをしたとしても、カードローンの借金がなくなるわけではありませんが、刑務所に入っていることを知らせておくことで、現状支払い不能であることは伝えられます。

カードローン会社によっては、住所変更後、刑務所あてに請求書が届くようです。

通常、カードローンの支払いを滞納した場合、最終的には民事裁判へと発展しますが、刑務所に入っている間は、民事裁判は行われません。

また、刑務所への収監年数が5年を超えると、カードローンの支払いは時効となり、出所後に支払う義務がなくなるケースもあります。

ただし、本人に返済意思があるならば、時効後もさかのぼって支払うことが可能です。これは、カードローンだけでなく、税金などの公的機関の支払いにも適応されます。

出所後に税金を支払う際には、必ず在監証明書が必要となるので、必要ならば出所の際に請求し、書類を準備しておくと良いでしょう。

 

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刑務所に入ったことを金融会社に伝えなかった場合

では、刑務所に入って何の手続きもせず、カードローンの返済を放置した場合にはどうなるのでしょうか。

放置した場合には、通常のカードローン返済の延滞と同じように、支払いの督促状が自宅や元の職場に届くようになります。

大抵の場合、どこかの時点でカードローン会社に刑務所へ入っていることが伝わり、債権回収不能として処理されるか、刑務所に入ったことがわからなくとも、カードローン会社に住所不定で書類が返送されるため、最終的には、追跡不可能または行方不明扱いで処理されるようです。

つまり、カードローン会社はある程度の時期が経過すると、住所変更や刑務所に入ったことを伝えなくとも、あきらめて追跡してこないということになります。

ただし、あくまでも、その時点での追跡を諦めたというだけです。

その後、五年以内(時効が成立していない場合)に信用情報を扱うような契約やローンの申し込みをする際、あなたの所在がカードローン会社に知られる可能性があり、それによって、カードローン会社から改めて過去の借金を請求されることも十分に考えられます。

では、カードローンの借金を出所後に支払うあてがない場合や、金額が大きすぎてどうしようもない場合には、どうしたらよいのでしょうか。

その場合、普通のカードローンが支払えなくなった時と同様に、債務整理を行うことになります。

債務整理とは、法の専門家である弁護士の力を借り、借金の状況に応じて、任意整理や自己破産、個人再生等の手続きをすることにより、借金負担を軽くしたり、借金をゼロにする方法です。

借りていたカードローンの金利や返済期間によっては、過払い金請求を行うこともあります。

債務整理はそれぞれの方法で、内容が全く異なっているので、まずは弁護士にどうしたらよいか相談してみると良いでしょう。

お金がないのに弁護士なんて無理だという方は、法テラスの利用をおすすめします。

法テラスは、月々のローン払いが可能な近くの登録弁護士を斡旋してくれる便利なサービスで、月々5,000~1万円程度の少額支払いから、誰でも依頼することが可能です。

カードローンの請求が続いているのに、そのまま支払いを放置してしまうと、カード会社から訴えられることになります。

債務整理の手続きをはじめてしまえば、弁護士から債務整理開始の連絡が行き、カードローン返済の督促や郵送物の送付が止まりますから、出所後、なるべく早めに対処するようにしましょう。

※カードローンは本来、保証人を立てないので、刑務所に入った本人に支払い義務はありますが、配偶者や家族には支払い義務は発生しないのでご安心ください。

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